都内の今年1~11月の刑法犯の認知件数が前年同期比で7・5%(1万5767件)減少し、19万3686件だったことが警視庁のまとめで分かった。戦後最悪だった02年の約30万件から6年連続で減少した。一方で、検挙件数は前年同期比で15%(1万1264件)減少し、6万3718件となった。
認知件数が多かったのは、自転車盗5万3729件▽器物損壊1万8504件▽万引き1万6235件--で全体の約46%。増加した主な罪種は、強盗612件(78件増)▽殺人162件(38件増)▽横領256件(25件増)--だった。
また、10月を「撲滅月間」として取り組んだ振り込め詐欺対策で、11月の認知件数は前月比36%減の126件、還付金詐欺はゼロとなった。会見した米村敏朗警視総監は「刑法犯の認知件数は昭和40~50年代の水準に戻ったが、都民の体感治安が十分に改善されたとはいえない。引き続き、検挙・防犯対策の推進に努めたい」と話した。【千代崎聖史】
〔都内版〕
毎日新聞 2008年12月25日 地方版