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【滋賀】

経営改善へ課題山積 PFI契約解除の近江八幡市立医療センター

2008年12月25日

 二十四日の近江八幡市議会で、市立総合医療センターのPFI(民間資金活用による社会資本整備)契約の解除に関連する議案が賛成多数で可決された。黒字だった旧市民病院と同様、来年四月から直営となるが、経営改善に向け課題は山積している。

 反対討論に立った中江しげ子氏(市政会)は、病院トップの事業管理者が開院半年で辞職した後、不在となっている現状を問題視。「真の経営改善がなされぬまま、二十億円の損失補償を支払う理由はない」と市側の責任を追及した。

 市の試算ではPFI契約を解除しない場合、二〇〇九−一八年度まで毎年五−十四億円の赤字を計上。一方、契約解除により経営は改善され、一五、一六年度には単年度黒字を見込む。

 冨士谷英正市長は本会議後、「まだまだいばらの道は続くが、明るい兆しも見えてきた。医師、看護師不足で病院経営は厳しいが、支出を切り詰めて頑張りたい」と話した。

 一方、PFI契約の解除に反対した市議の一人は「現場の看護師はPFIの導入で雑務の処理が軽減されていたが、直営なら負担が増える。市は支出を抑制すると言うが、それでサービスが維持できるのか」と危惧(きぐ)する。

 (松瀬晴行)

 

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