富山市の富山赤十字病院(小西孝司院長)で、早期の胃がんと診断された県内の男性患者が、内視鏡手術後に容体が急変、死亡していたことが分かった。病院側は遺族に経過を説明し、謝罪。外部の識者らでつくる医療安全委員会で原因を調べるとともに、県や富山中央署に届け出た。
病院によると、10月27日、7時間以上かけ内視鏡手術を行ったが、胃からの出血が止まらず、開腹手術を実施。その後も容体は改善しなかった。病院は「通常ありえない状況。内視鏡手術が引き金になった可能性が高い」として、11月7日に県と富山中央署に通報した。男性は8日、多臓器不全で死亡した。
手術は、それぞれ200例以上の経験がある内視鏡の専門医2人が担当。小西院長は「不幸な結果を招き、大変申し訳ない。原因解明に努め、二度と繰り返さないようにしたい」と話している。【蒔田備憲】
毎日新聞 2008年12月24日 地方版