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 当事務所は、平成20年5月12日、日本弁護士連合会(日弁連)のひまわり基金を利用して開設されました。ひまわり基金とは、弁護士が1人当たり毎月1400円ずつの特別会費を出し合い、弁護士がゼロないし1人の地域(弁護士過疎地)に法律事務所を開設する際、900万円までの開設資金等を援助するためのファンドをいいます(弁護士会の要望で弁護士過疎地に設置された法律事務所を「公設事務所」と呼びます)。

 当事務所は、抱えきれないほどの借金を抱えた人たちに対し、両親や子どもたちにできるだけ迷惑をかけず、自分の収入の中で生活ができるようになるためにはどうしたらいいかについて、最善の解決策を提案することを目標としています。私は、どんなに借金がある人でも、「頑張ろう」と決意さえすれば必ず立ち直ることができると確信しています。

 借金なんて、「立ち直ろう」と決意さえすれば、本当に大したことはありません。弁護士に相談すれば、その瞬間から取立てはピタッと止まります。私は、債務整理に関しては、相談料はいただかず、受任した場合の報酬も分割払にしているため、手元に1円もなくても相談することができます。私の事務所に電話をする、ほんの少しの思い切りさえあれば、明日からは、穏やかで平穏な日々を取戻すことができます。みんなが笑って暮らすことができます。未来に希望が持てるようになるのです。

 私は、子どもたちが笑って暮らせる世の中にしたいと考えて弁護士になりました。弁護士は様々な人の人生に深く関わります。その過程で、私が関わったことにより、1人でも多くの子どもたちが、昨日よりも今日、今日よりも明日、ほんの少しでも幸せに笑うことができたら、これに勝る喜びはありません。

 私たち弁護士は、これまで都市部に集中し、弁護士がいない地域の人たちの法的な需要に十分応えることができていませんでした。弁護士がいない地域では、地域の有力者に言いたいことも言えず、不合理なことでも泣き寝入りをしなければならないこともあります。弁護士がその地域にいれば、弁護士に頼むことで、ヤクザや政治家を含むどんな有力者とでも対等以上にたたかうことができます。正しいことが正しいものとして通るのが法律の世界だからです。このような圧倒的多数の一般市民のために、全国津々浦々にまでひまわりの花を咲かせようとしたのがひまわり基金なのです。

 私は、平成17年3月3日から平成20年4月30日まで、奄美大島で公設事務所を運営してきました。今後の将来についてどうするかを考えた時、地元のために頑張ってみようと思いました。私は、浜松市で生まれ、大学までの18年間、浜松市で育ちました。浜松市に弁護士は70名近くもいます。ところが、隣の掛川地区には弁護士は1人しかいないのです。掛川の知人に聞くと、掛川地区では弁護士が1人しかいないため、そもそも、どういった場合に弁護士に相談したらいいかが分からないということでした。彼女は、弁護士は仙人のようだと言うのです。俗界に関わらず、何をしている人か分からないということのようでした。

 私は、このことを聞いたとき、「これではいけない」と思いました。既に述べたとおり、弁護士がいない地域では、力が強い者や声が大きい者が、力が弱い人や声が小さい人の犠牲のもとに無理を通していることがままあります。そして、力が弱い人や声が小さい人の中には、何かがおかしいと思いながらも、自分たちが好き放題にされているという事実に気付かない場合すらあるかもしれません。でも、その地域に弁護士がいれば、そういった小さな声をすくい上げ、力づけ、応援することができます。そして、私は、そのようなことができるのは弁護士しかいないと思っています。

 既に述べたとおり、これまで掛川地区には、弁護士が1人しか常駐していませんでした。その理由は、これまで私たち弁護士は、掛川には新幹線が止まる駅であること、車で1時間も走れば浜松市に行けることから、あえて掛川市に法律事務所を作らなくても、別に不都合はないと思っていたからです。でも、考えてみれば、交通の便が良いというのは、掛川駅周辺に住んでいる人や車で自由に移動ができる人に限られます。掛川地区は縦にとても長く、中心部から遠く離れた北部や南部に住んでいる人たちにとって、浜松市まで出ることは思い切りがいることでしょう。そうすると、弁護士に相談しようと決めることだけでも勇気がいるのに、さらに浜松市まで時間とお金を使って出て行くことまで決めなければならなくなってしまいます。困っていることについて法律家の助言を受けたいと思っても、距離と時間がその妨げになってはいけない。静岡県弁護士会はそう考えて、静岡県の中でも弁護士が少ない掛川地区と下田地区に法律事務所を開設する際は、100万円の開設費を無償で援助することにしました。また、日本弁護士連合会も、上記のとおり、900万円まで援助することにしました。

 私は、静岡県弁護士会と日弁連の上記応援を受け、平成20年5月12日から掛川駅前に法律事務所を開くことにしました。これによって、距離と時間の問題は解決できたと思っています。でも、距離と時間の問題が解決できたとしても、これまで弁護士に相談するという習慣がなかったわけですから、「こんな問題で弁護士に相談してもいいんだろうか?」という心理的な壁を取り除く必要があるでしょう。それは、私のこれからの課題だと思っています。

 また、私は、掛川地区の高校や中学に講演に行きたいと思っています。私は、子どもたちは無限の可能性を持っていると確信していますが、少なからぬ子どもたちは、様々な理由によってつまづき、思い通りの人生を歩むことができません。人生でつまづくことを避けることはできません。でも、つまづいたとしても、すぐに立ち上がることができさえすれば、つまづいたことも将来の財産にすることができます。そして、私は、神さまは、その人に対して乗り越えられない壁を用意することはないと思っています。到底乗り越えることなどできないと思っても、全力でよじ登れば必ず乗り越えることができます。でも、やみくもに立ち上がろうとしたり、壁をよじ登ろうとしても、なかなかうまくはいきません。そこには、やはりコツが必要です。そのコツの1つに、法律的なものの考え方があります。法律家という職業は、様々な人の利害を調整し、できる限り多くの人たちの納得が得られる解決を考える仕事だからです。法律家がどのような方法で事実を把握し、様々な人の欲望を整理し、どのような規準で物事を解決していくのかを知れば、将来、大小の困難にぶつかった際、きっと力になることでしょう。私は、ひとりでも多くの子どもたちが人生を満喫し、将来、孫やひ孫に自分のこれまでの人生を語った際、「じいちゃん、すごいね。格好いいよ。俺もじいちゃんみたいな大人になりたいよ」と言ってもらえるような素敵な人生を歩んで欲しいと思っています。私の講演がそのきっかけになれたら、そんな素晴らしいことはありません。

 以上のとおり、私は、平成20年4月で奄美大島の公設事務所を退任し、平成20年5月12日から静岡県掛川市に法律事務所を開設しました。幸い、私をサポートしてくれる2人の事務職員を雇用することができました。彼女たちと共に、昨日よりも今日、今日よりも明日、毎日少しずつでも進化することを目標にして、これから掛川地区の皆さんのために少しでもお役に立てることを願っています。

 なお、当事務所は、掛川地区の一般市民のために開設された事務所であるため、高利貸しやヤクザなど反社会的な色彩を帯びた方の弁護はお断りしています。そういう方が私に相談や事件依頼等をされ、相談や受任後にその事実が判明した場合、守秘義務は全て解除され、私が知りえた全ての事実は相談者ないし依頼者の不利益に利用される可能性があることをご承知おきください(このことは、相談を受ける前に事前に書面で告知し、委任契約書にも明記されています。なお、私の相談を受けた時点で、反社会的な色彩を帯びた方かどうかの判断については、私の独断で決めることができることをご了解いただいています)。

 

 
   
   
   
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