指定暴力団道仁会(本部・福岡県久留米市)が佐賀県みやき町の民間施設を改修し、本部機能の移転が懸念されている問題で、その施設の入り口に道仁会幹部の代理人の弁護士名で「施設は組関係者の居宅。本部を移すことはない」との張り紙が掲げられていることが4日、分かった。佐賀県警は地元自治体や住民に高まる暴追機運をかわす狙いがあるとみている。
改修された施設は、みやき町側と鳥栖市側の2つの出入り口がある。張り紙はみやき町側の鉄製門扉に張られ、付近住民が3日に見つけた。文面は「本部は久留米市にあり、みやき町へ移転することはない。改修工事完了後は道仁会関係者が住宅として使い(地元住民に)迷惑はかけることはない」といった内容。
4日に張り紙を確認した県警は「関係者以外が張るとは考えにくい」とみている。ただ、改修された施設(2階建て、延べ約500平方メートル)は住居としては大き過ぎるとみられることなどから、組員の会合など本部機能に関連した場所になる、との見方を崩していない。
=2008/12/05付 西日本新聞朝刊=