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5分間というと短いようで長い。ためしに息を止めてみると2分ももたなかった。人の命がかかわると短い時間でもかなり長く感じる 救命活動では、発生から5分間が生死を分けるといわれている。呼吸停止2分後に人工呼吸を始めれば90%の確率で助かるが、4分後では50%、5分後では25%に下がり、10分後ではほとんど助からないそうだ 救急車が現場に到着するまでの時間が昨年の全国平均で7・0分と過去最悪となった。呼吸停止になり7分も遅れていてはまずこの世に別れを告げねばなるまい。石川は6・2分、富山は5・5分だが、いずれも危険水域といえる 高齢化で出動が大幅に増え、現場から遠い消防署が応援しているともいう。一人暮らしで心細いお年寄りにとって救急車は頼みの綱かもしれない。通報前に医師の助言を聞く相談窓口の整備が急がれるが、その医師も足りないようでは搬送以前の問題だ 生命保険会社が募集した創作四字熟語で患者のたらい回しを表したのが「窮窮病院(救急病院)」。医師不足や高齢化など窮窮の2文字が抱える笑うに笑えない現実がある。
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