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来年度予算:重要課題推進枠で最終調整 医師不足対策など

 政府・与党は21日、09年度政府予算案の決定に向け、重要施策に予算を上乗せする「重要課題推進枠」(約3300億円)の配分をめぐり最終調整に入った。これまでの調整で、救急医療や地域の産科医療など医師不足対策について、予算が上積みされる見通しになった。また、麻生太郎首相が国際協力の推進を掲げていることから、政府開発援助(ODA)予算も追加される見込みだ。【清水憲司】

 焦点の社会保障分野では、難病対策を拡充するため推進枠から予算が増額される方向。出産一時金も4万円上乗せの42万円となる見通しだ。財務省原案では前年度比5・9%減となった公共事業費も積み増され、削減幅が圧縮される見通し。

 麻生首相は与党の意向も勘案したうえで重要課題推進枠の配分先を22日に決定し、財務省を通じて各省庁に内示。政府予算案は24日に閣議決定される。

 推進枠の決定を前に、自民党の保利耕輔政調会長、公明党の山口那津男政調会長は21日夕、中川昭一財務・金融担当相と会談。医師不足対策のほか、病院など公共施設の耐震化や鉄道駅へのエレベーター設置、国内リサイクルの強化によるレアメタル(希少金属)確保策などに予算を配分するように求めた。

 従来の予算編成では、財務省原案の内示後、各閣僚と財務相が「復活折衝」を行って500億円の調整財源が配分されてきたが、官邸主導の予算編成をアピールしたい麻生首相の指示で復活折衝は廃止。代わりに、各省庁の政策経費を前年度比2%削減して、重要課題推進枠(約3300億円)を新設した。

 この3300億円を財源に、与党から予算要望を受け付け、麻生首相が最終的な配分先を決めることになっており、どこまでメリハリの利いた予算の追加ができるかが焦点になっている。

毎日新聞 2008年12月21日 21時08分(最終更新 12月21日 22時28分)

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