今回、瀬川昴という役を演じるにあたって、考えたことや気をつけている点はどういう部分でしょうか?
そのビジュアル面の方向性とは、具体的にどういうものなのでしょうか?
前の作品が不良モノだったので眉毛が細かったんですけど、それを生やしてあまり手入れしていない感じにしました(笑)。もちろん衣装も、地味というか…プレッピーとかではなく、モード過ぎる感じでもなく、柔らかい素材で、あまり主張してこないようなスタイルの服を着ています。体も少ししぼりました。そういう風にビジュアル面を作ってから入ったんですけど、昴という役は、普段の自分のテンションを抑えないとそれが出ちゃうんです。最初は、現場に入ってスイッチを切り替える、という感覚で芝居をやっていたんですけど、あまり上手くいかなくて自分でもイライラしちゃったりして…。それは、普段の自分のテンションというか、基準値みたいなものが高いからなんだと思います。だから最近は、普段からそれを下げるということを意識するようにして、随分、昴に入りこみやすい感覚を作れるようになったような気がします。
普段の生活から意識的にトーンダウンさせないと難しい面もあった、ということですね。
そうですね。自分の笑った顔とか、元気過ぎるんですよ。プロデューサーから「そういうのは出さないでほしい」って言われたくらい。ビジュアル的にも精神的にも抑えていく、というのは自分にとって凄く難しくなっていたのかもしれません。どんな役者にもクセみたいなものはあると思うんです。でも今回はそれが邪魔になり、自分が作りきれていない分、ナチュラルに見せようとして普段の自分が補ってしまうんです。そういうことをしない、っていうのは、勇気がいることでもあり…。そこは日々戦いながらやっているような感じです。キャラクターの気持ちだけを信じて芝居をする、というのは、最近、やれているようでやり切れていなかったのかな、とちょっと反省したりもしていますね。
ここで、共演の方々の印象をお聞かせください。まず、主人公の秋山佳音役を演じている堀北真希さんから…。
香椎由宇さんは、「『笑っていいとも!2008秋の祭典SP』がきっかけでキャスト陣の距離が縮まった」とおっしゃっていました。
昴の親友ということで共演シーンも多い、殉也役の北川悠仁さんに関してはいかがでしょうか?
悠仁さんは…最初に、“仲良くなろう会”を開いて、ふたりで食事に行ったんですね。で、悠仁さんは僕に対して凄く興味を持ってくださっていろいろと聞いてくれるんですけど、僕がそれに答えるとすぐ次の質問をしてくるので、僕は悠仁さんのことを一切知ることができないままに先に進んでいっちゃうような感じでした(笑)。聞き上手なんですよ、悠仁さんって。ズルい人だな、と(笑)。
そのとき、どんなことを聞かれたんですか?
普通に、「仕事を始めてどのくらい?」みたいなプロフィール的なことから、プライベートなお話…「いま、どうなってんの?」みたいなことまで(笑)。好奇心が強くて、何でも受け入れるようなタイプの人ですね、悠仁さんは。隙がない笑顔なんですよ。だから、このドラマの撮影が終わるまでには、悠仁さんの本当の笑顔を見てやろうと思っています(笑)。
あの笑顔の裏に…。
そう。笑顔の裏にある何かを、暴いてやろうと思っています(笑)。
お芝居に関してはいかがですか? 役者さん同士のお芝居とは、何か違う空気のようなものは感じますか?
アプローチは違っても、モノ作りに携わる者同士、通じるものはあるということでしょうか。
そうだと思います。逆に、これだけ近くで仕事をさせてもらっているので、いただいたライブのDVDを見たりすると、ちょっと寂しい気持ちになったりしますからね。「ああ、そうだよな、悠仁さんは『ゆず』なんよな」って(笑)。ただ、『ゆず』のときの悠仁さんと、この現場での悠仁さんは、どこか違うような気もしています。同じなんだけど、どこか違う…役者の世界に歩み寄ってくれている感じはありますね。普段だったら、役者が集まって「じゃあ、始めます」って感じになってしまうけど、今回は役者の世界に歩み寄ってくれている悠仁さんの姿を通して、自分の芝居に無駄なところがないかどうか、チェックする時間をもらえているので。それは、きっとお互いにとって意味があることだと思っています。
おふたりが演じる殉也と昴の関係も含めて、この先、物語はさらに大きく動き出します。最後に、今後の見どころを含めて、視聴者皆さんにメッセージをお願いします。
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