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ロッキード事件の核心証言、コーチャン元副会長死去

2008年12月21日6時13分

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写真アーチボルド・カール・コーチャンさん

 アーチボルド・カール・コーチャンさん(米ロッキード社元副会長)が14日、カリフォルニア州レッドウッドの病院で死去、94歳。葬儀は行われず、ノースダコタ州で埋葬の予定。

 ノースダコタ州生まれ。スタンフォード大学で経営学修士(MBA)取得後、41年にロ社の子会社に入社。ロ社の筆頭副社長を経て67年に社長に就任した。76年までの在任中に、トライスターの名前で親しまれたL1011型旅客機の開発を指揮した。

 いわゆる「ロッキード事件」をめぐって76年、米国上院の委員会で日本などへの航空機の売り込み工作について証言。東京地裁の嘱託を受けたロサンゼルス連邦地裁による嘱託尋問では、全日空にトライスターを売り込むため、田中角栄元首相(故人)に対して5億円の供与を約束したと証言するなど、事件の解明に大きな影響を与えた。

    ◇

 〈ロッキード事件〉 米ロッキード社から日本の政界などへ流れた資金をめぐり、田中元首相ら政治家、丸紅、全日空の幹部ら計16人が受託収賄、贈賄などの罪で起訴された戦後最大の疑獄事件。ロ社は(1)丸紅から田中元首相(2)全日空から自民党政治家(3)大物右翼のロ社秘密代理人から元国際興業社主の3ルートで、多額の工作資金を流したとされた。東京地裁で懲役4年の判決を言い渡された田中元首相は、上告中の93年12月に死去した。

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