日本食ブームが起きているモスクワの日本大使館で16日、すし職人養成機関「東京すしアカデミー」の川澄健校長が、ロシアのすし職人ら約100人に正統派の調理法を伝授した。
同大使館が本格的な“すし指導”に乗り出すのは初めて。モスクワで和食を出す店は600を超えたといわれるが、共催したヤマサ醤油(千葉県銚子市)の水谷隆司貿易課長は「今はつくれば売れる状況だが、レベルはまだまだ」。ロシアでの同社の売り上げは急増しているといい、「他国以上に勢いのある市場。正しいつくり方を伝え、ロシア人に楽しんでもらいたい」と期待する。
校長は、来店客へのあいさつから、すしの歴史、衛生管理に至るまで実演を交えて解説。シャリを柔らかく握る早業を披露し、拍手を浴びた。「飾り巻きずし」もつくり、断面に現れたロシアの人気アニメのキャラクターなどを見せて会場を沸かせた。(モスクワ=共同)(14:55)