09年版黒石寺蘇民祭のポスター
【岩手】奥州市水沢区の黒石寺で繰り広げられる伝統行事「蘇民祭」の09年版ポスターが完成し、17日からJRや公共施設などへの配布を始めた。「動」がテーマだった08年版ポスターは「胸毛がセクハラ」とJR東日本が掲示を拒否し話題になったが、「静」の09年版は雪が舞う同寺本堂の写真で一転落ち着いた図柄となった。
ポスターは隔年で「動」と「静」をテーマにしており、09年版は胸毛どころか人影すらない本堂の静寂といった趣。ポスターを作製した市は「たまたまテーマが静であって、今年の騒ぎを意識したものではない」と説明する。08年版と同数の1600枚を作製し、JR東日本や関東以北の宿泊施設、市内の公共施設や商工団体などに配布する。
08年版はJRへの図柄の提案が版下がほぼ完成した段階だったために修正が困難となり、騒動の一因となった。今回はその教訓を生かし、例年より早く打診した。JR盛岡支社は「何ら支障はありません。普通に掲示させていただく」と話している。JR各駅では1月9~15日に掲示される予定という。
同祭は来年の2月1日午後10時から翌早暁まで、裸の男衆が蘇民袋の争奪戦を展開する。【岸本桂司】