神津麻美
<みずいろ(ねこねこソフト)>
霊能力もなにもない、ただ、独りぼっちの先輩 | |||||||||||
公園で一人でぼーっと突っ立っている所を健二に声をかけられ友達になる。 いつも一人ぼっちで友達もいない麻美は健二と友達になることで卒業までの短い間思い出作りに力を入れるようになった。 そして自然に友達から恋人へと変化していく。 だが、進学のためいずれ健二のいる街から離れなければならない事実と、昔飼っていた大切なネコと離れ離れになった悲しみなど様々な孤独感がをフラッシュバックして麻美は自分を保てなくなる。 そんな時健二の家で飼っていたネコがいなくなる。 捜しに行く健二。だが麻美は見つかるはずがないとあきらめている。 そんな麻美に決してあきらめない気持を教えて、ネコを探し出したとき、麻美の顔は嬉し涙を流し、ぬくもりの大切さを実感する。 そして晴れて学校を卒業し、進学した後も麻美は笑顔で居続ける。 健二と、ネコと、ささやかなぬくもりに幸せを感じて・・・。 |
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概要 | 説明 | |
容姿 | ぼーっとした様子。長い黒髪で年上の魅力を醸し出す。 | 先輩とはかくあるべきかな・・・。 |
性格 | 無口。人見知り。スローペース。 | まず話す相手がいない。だから知り合う機会もない。それは彼女が相手を退屈させるから?いや、その素敵な口調とペースに魅力を見出す人はきっといるはずと信じたい |
言動 | 一人でたたずんでいることが多いが、本当は誰かと一緒にいるのが大好き | 現に清香や日和とソッコーで仲良しではないか。麻美にかかれば口うるさい清香も健二もこの一言で一喝。「めっ!!」。・・・はぁ〜、怒られてみたい |
好きなもの | 力うどん。ネコ | オモチが好きらしい。ひ弱だから力をつけるため?ネコは好きだが野良ネコはきらい。独りぼっちの自分を思い出してしまうから?とにかく、切ないのであった。 |
特技 | 勉強。日記。独りしゃべり | 推薦で進学するほどだから頭はよし。そんな知的な先輩らしく知的に日記を書く。「そうだニャー」。・・・・。日記は独りで書くものだから。そんな独りが得意な先輩は何もない空間にしゃべりかけることが出来る。周囲に誤解されかねない行動ではあった。 |
私的分析
芹香先輩?
いや違う。
この人は神津麻美先輩だ。
無口だけど芹香先輩では断じてない。
友達一人もいないけど芹香先輩では断じてないのである。
寂しく一人でいるところをたまたま好奇心豊かな健二に声をかけられ心の中で喜ぶ寂しがり屋のおとなしい先輩。
それが麻美なのであった。
しかし、この姿・・・
宇宙と交信してるのかと思った・・・
↓
侮りがたし、只者ではない、きっとそう思うはず。
だが、
麻美は普通の女の子。
霊と交信することも出来なければ魔物を召喚することも出来ないごく普通の非力な先輩。
友達がいないから教室の中で空気に話し掛けて一人で会話するだけのちょっと変わった先輩なだけである。
だから健二も普通に接するのだ。
ただ、無口なだけの、学食で昼食を食べるのが思い出とはりきる先輩。
いじらしくもあり、切なくもあるではないか。
友達が一人もいないけど、健二が初めての友達となってくれた。それは麻美の大切な思い出であろう。
そんなことでいきなり男と女の関係になってしまうとはどうも健二に騙されている気がするが、この際どうでも良いとしておく。
要は健二が麻美にとってかけがえのない存在であるということだけで充分だから。
そして麻美は大切な健二と大切な思い出を作って行き、その友達である日和や清香とも仲良くなって、次第に麻美は明るさを帯びてくる。それは願ってもないこと。おとなしい人が元気になっていくのを見るのはいつだって微笑ましく気持ち良い。そうやって輝きを増していくのだ、人とは・・・。
そして健二と共に大切な存在。唯一心を許せた、ネコの「みーちゃん」の存在。
しかし望まない別れを強いられた。だからもしかしたらそのせいで現在の先輩があるのかもしれない。
そこから始まった麻美とみーちゃんとの架空の日記。
彼女の書く日記は誰にも見せることなく、ただ自分ひとりのために存在するけど・・・。
健二と雪希の家で飼っていたネコの存在は麻美の心を揺らし、そのネコがいなくなったとき、麻美は一人でいることのつらさを再度思い出したに違いない。
だからそのネコが見つかった時、麻美の中で何かが変わったのだ、きっと
涙と共に健二に抱かれながら、その腕に力強くネコを抱く麻美の晴れやかなことこの上なし
そんなぬくもりの大切さを知り、
一人のつらさを知る麻美の側で、
微笑む健二と腕の中で眠るネコ・・・
たった、これだけのぬくもり・・・
だけどきっと、
これだけで麻美は幸せなはずである