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消費税上げ「23年度」間接表記 諮問会議が中期プログラムを了承 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:年金問題
政府の経済財政諮問会議(議長・麻生太郎首相)は16日夕、中期的な税制改革の道筋を示す「中期プログラム」の原案を了承した。消費税を含む税制抜本改革を平成23年度から27年度までに段階的に行うことと、基礎年金国庫負担率引き上げに伴い23年度に「安定財源を確保」することを盛りこむことで、同年度からの消費税率引き上げを示した。12日に決まった与党税制改正大綱では、公明党などの抵抗によって引き上げ時期が明記されなかったのに対して、今回の原案は麻生首相の強い意向が反映された形だ。
原案では、中期プログラムを法制化することも明記した。仮に政権交代があっても「政府の責任」で財政再建の道筋を明確化させるねらいがある。また、23年度からの実施に向け22年度にあらかじめ必要な法整備を行うことも示した。一方で「(税制改革は)予期せざる経済変動にも柔軟に対応できる仕組みとする」という弾力条項も入れた。
消費税については、全額を年金・医療・介護の社会保障と、少子化対策に充てることを明確化した。引き上げ率は記されなかった。
首相は会議の最後に「(12日の記者会見で)3年後に経済の状況を見て消費税(率引き上げ)をお願いしたい、とすでに発言している。中期プログラムは適切な内容だ」と述べた。その上で、与謝野馨経済財政担当相に対し、24日の閣議決定に向けて与党との調整を指示した。その後、記者団に「ぜひ中期プログラムを政府として実行していきたい」と決意を示した。