- Vol.100
- 水木しげるの妖怪より怖い
ホントにあった水木薫の怖い話
ホントにあった水木薫の怖い話
女優・水木薫は、そこはかとなく、あわただしくやっかいな女である。
例えるなカナズチの人間が今まさに溺れている状況に似ている。絶叫、必死のあがき、手を貸そうものなら、こっちが水中に引きずりこまれそうな危険な女(別にこれは、007のボンドガールの様な魅惑的なイイ女という意味ではないので勘違いしないで欲しい、こう釘を刺しておかないと、もし水木さんがこれを目にしたその日から「ねえ、私ってボンドガールなのよ。ボンドガールホホホホ・・・」と何の面識のない町行く人にまで話しかけるのが目に見えるようなので、もう一度ハッキリ断言しておきます。水木薫さん、あなたはボンドガールではありませんから!!)なのだ。
かといって、水中に沈んでいくのを黙ってみていることも出来ず、気付いたらつっこみを入れているという不思議な魅力を持つ女優というか・・・どちらかといえば、不思議な生き物なのだ。
先日、その水木さんが俺の作・演出の芝居を見に来て、その流れで打ち上げにやってきた。
顔を合わせるなり、誰も何も聞いてないってのに「今、ニューヨークから帰ってきたのよ。ホラ、私美しいが売りの女優じゃない。だから年賀状の写真を撮りにニューヨークまで行かなくちゃなのよ。だって、ホラ、日本には美しい私と釣り合うゴージャスな風景がないじゃないのアハハハ・・・あ、はいこれ、ニューヨークのお土産M&Aのチョコレート。ニューヨークでしょう(あのね、M&Aなんて日本で全然売ってるし・・・)」という具合。
ちなみに、同行者は、以前から聞かされている映像カメマンのご主人ということだが、過去1度たり、このご主人にはお会いしてないので、これも全て彼女の妄想で、家ではご主人に見立てたマネキン人形に「はい、ダーリン夕食のブリの照焼よ。あ~んして、そう美味しい、よかったアハハハハグェグェグェグェキー!!」と怖ろしい光景が繰り広げられているのでは・・・と俺はにらんでいるのだ。
映画・ドラマの出演は数多く、最近は『仮面ライダー響鬼』では、お母さん役を好演していて、過去にはヨコハマやおおさかの映画祭で助演女優賞もしている実力派なのだが、おそらく人生のどこかで脳に些細な傷でもついたのだろうな・・・今度、じっくりと(水木さんが3分以上落ち着いているとはとても思えないが)酒でも飲みながら尋ねてみるとするのだ・・・。
ダンカン
- 1959(昭和34)年、埼玉県生まれ。落語家を志し、立川流に入門するも、その後TVの世界へ。ビートたけしの下で、たけし軍団の一員として活躍する。タレントとしての活躍に加えて、’98年には映画「生きない」で脚本・主演。’05年「七人の弔」では監督にも挑戦し、高い評価を得る。ほか、執筆や構成作家としても活躍中。大の阪神タイガースファンとしても知られている。
公式HP http://www008.upp.so-net.ne.jp/dankan/