渋谷区を中心にホームレスを支援するグループが18日、都庁で記者会見し、渋谷署の警察官から写真を撮影されたり、指紋を採られたりしたとする5人が年内にも日本弁護士連合会人権擁護委員会に人権救済を申し立てることを明らかにした。また、これらのグループは写真撮影や指紋採取の中止などを求める意見書や要望書を渋谷署に送った。
会見したのは「渋谷・野宿者の生活と居住権をかちとる自由連合」や「ホームレス総合相談ネットワーク」のメンバーら。それによると、11月中旬から下旬にかけ、渋谷駅周辺のホームレス約40人が職務質問され、写真撮影や指紋採取を受けたといい、「同意を得ておらず、偏見と差別に基づく著しい人権侵害」と主張している。
一方、渋谷署は「病気になったり、事件や事故に巻き込まれたりした場合に、家族や身内と連絡を取る必要がある。同意を得たケースに限っており、強制はしていない」と話している。【木村健二】
毎日新聞 2008年12月19日 地方版