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経済誌「頭で儲ける時代」の出版社、儲けられず倒産…

「あいであ・らいふ」

「頭で儲ける時代」(クリックで拡大)

 老舗経済誌『頭で儲ける時代』や中高年男性に人気の趣味の雑誌『男の隠れ家』を出版する出版社「あいであ・らいふ」が倒産した。負債総額は約24億円。出版不況の波がここにも…と思いきや、同社関係者は「雑誌自体は好調だったのに」と困惑する。会社規模をはるかに超える巨額倒産の裏には、「頭で儲ける」を実践したアイデアマン社長がせっせと励んだサイドビジネスの失敗もあったようだ。

 「雑誌自体は評判もよく、いい数字も出していたのに…」と戸惑うのは『男の隠れ家』の編集に携わった同社関係者。「15日の朝礼で、社長が倒産を突然通告。その日のうちに荷物の搬出が指示された」という。

 民間信用調査機関によると、「あいであ・らいふ」は1974年に社長の嘉藤慎哉氏(55)が設立。「創刊40周年を迎える老舗ビジネス誌」をうたう月刊誌『頭で−』を主体に、年間1−2点の新刊書を出版してきた。98年6月に『男の隠れ家』を出し、2007年9月期には年間の売上高約6億3000万円を計上していた。

 定期購読が基本だったという『頭で−』の売り上げ不振が破綻の一因ともされるが、同誌に連載したこともあるマーケティングコンサルタントの西川りゅうじん氏は「ビジネスの『芽』も『危なさ』も含む玉石混交さがウリの雑誌でした」と説明する。

 なるほど同誌には≪タダでもらえる公的資金≫≪セカンドライフでフーゾクビジネスを始める法≫などニッチでアヤシイ特集がめじろ押しだ。

 出版ニュース社の清田義昭代表は、「雑誌の構造的不況が背景にあるのは間違いない。だが、会社の規模に対して負債額が大きすぎる」といぶかる。

 これについて西川氏は「嘉藤社長は大変なアイデアマンで、自身も実際にビジネスを手がけていました。そうしたビジネスでの失敗が経営を圧迫した可能性はあります」と語る。

【“サイドビジネス”で失敗】

 そのひとつが、「TCバータークラブ」。「米国や豪州で広まったシステムを輸入したもの」(西川氏)で、中小企業の経営者が集まり、ビジネス交流会を開催。独自の物々交換システムや組織内でのみ使える通貨「TCクレジット」による取引を行う「戦略的異業種経済同盟」だという。

 また、嘉藤社長は破綻直前に投資組合を結成し、出資を募っていたが、計画通りの配当ができずに出資者から返金を要求される事態に発展していた。しかし、同社関係者は「社員への説明はなく、何をやってるのかわからなかった」という。

 倒産に伴い、同社発行の出版物は書店から回収されているが、売り上げが比較的良かった『男の隠れ家』については倒産後も問い合わせがきており、復活の芽も残されているという。

 ≪他人と違うことをやって大儲けする≫を看板にしていた同社だが、なんとも皮肉な結末となってしまった。

ZAKZAK 2008/12/18

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