JR西宮駅(右)の目の前に立地する高層マンション「ヴィエント西宮」=西宮市池田町
9月に申し込みの受け付けを開始。3LDKには10人以上が応募し、抽選で西宮市内の男性との契約が11月に成立した。だが2LDKは3人が申し込んだものの成約に至らず、先着順での募集を続けている。西宮市市街地整備グループの担当者は「買い手がつかなければ別の方法を考えないといけないかもしれない」と苦悩する。
当初に47戸を引き受けた県住宅供給公社も一般向けの販売に苦戦したが、こちらは早くに手を打った。01年になっても21戸が売れ残ったため、負担軽減のため賃貸に切り替えたのだ。
地元の不動産業者は「マンションは築年数がたつほど価値が下がる。普通なら半値にしてでも早く売ろうとするのに、十数年も漫然と保有し続けるなんて民間ではありえない」と市の対応に驚いている。(鈴木康朗)