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【社会】

イラク空自部隊が撤収開始 「戦地」派遣、5年で幕

2008年12月15日 20時42分

 イラクで最後の空輸を終えた航空自衛隊C130輸送機の乗組員ら=12日、クウェート(防衛省提供)

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 イラク復興支援特別措置法に基づくイラクでの空輸活動を終えた航空自衛隊の派遣部隊が15日午後(現地時間同)、撤収を始め、C130輸送機3機のうち1機目が活動拠点のクウェートのアリ・アルサレム空軍基地を出発し、日本へ向かった。

 陸上自衛隊のイラク撤収後も活動を続けてきた空自の引き揚げで、初の「戦地」派遣として憲法との整合性をめぐり国論を二分した自衛隊のイラク派遣は開始から約5年ですべて終結する。

 空自は延べ約3500人の隊員を派遣し、計821回の飛行で、約4万6500人と物資約673トンを輸送。陸自隊員と国連要員を除いた3万人以上が米軍を中心とする多国籍軍兵士とみられる。

 「テロとの戦い」への日本の協力は、継続が決まった海上自衛隊のインド洋での給油活動だけとなる。オバマ次期米大統領は対テロ戦争の軸足をアフガニスタンに移す方針を示しており、今後、自衛隊の派遣も含め、米側が新たな協力を求める可能性もある。

 空自は2004年3月、クウェートを拠点に空輸を開始し、当初は陸自が展開するイラク南部サマワ近郊へ物資を輸送。06年7月の陸自撤収後は任務を広げ、治安が不安定な首都バグダッドなどへ多国籍軍兵士や国連の要員、物資を運んだ。

(共同)
 

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