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ポートピア連続殺人事件

このたびはエニックス ファミリーコンピュータポートピア連続殺人事件(EFC−PR)≠お買い上げいただきまして、誠にありがとうございました。ご使用前に取扱い方、使用上の注意等、この「取扱説明書」をよくお読みいただき、正しい使用法でご愛用ください。
なお、この「取扱説明書」は大切に保管してください。


<目次>

あらすじ
主な登場人物
コントローラー各部の操作の説明
ゲームの遊び方 -捜査方法-
ポートピア連続殺人事件Q&A


タイトルが出ましたらAボタンを押して下さい。
ゲームがスタートします。


<ポートピア連続殺人事件 −STORY−>

 突然、部下のヤスが、血相をかえて、飛びこんできた。
「大変です、ボス! ローンヤマキンの社長・山川耕造が自殺しました!」
「な、なに〜っ!?」
 オレは、捜査一課の腕きき刑事である。
 山川耕造・・・サラ金会社・社長。その悪質な経営振りで、人を自殺に追いこんだことはあったが、まさか、その耕造が自殺してしまうとは・・・・・・。
 オレにはどーしても信じられなかった。
「しかし、ボス。耕造は完全な密室で死んでいたんですよ」
「話してみてくれ」と、オレ。
「ええ、見つけたのは、耕造の秘書の沢木文江って女性なんですが、耕造がいつまでたっても会社にあらわれないので、耕造の屋敷まで様子を見にいき、そして」
 ヤスの話をまとめてみると、こうだった。
 屋敷に着いた文江は、門番の小宮という老人に中に入れてもらう。
「たぶん書斉におるんじゃろ」と、小宮老人。
 しかし、書斉のドアには鍵がかかっていて、いくら呼んでも返事がない。おかしいと思った2人は、体あたりしてドアをたたきあけ、そこで耕造の死体を発見したということだった。
「しかも、ボス。小宮が気づいたんですが、書斉のドアには内側から鍵が差しこまれていたそうです。」
 ヤスの話を聞きながら、オレは煙草を灰にする作業に専念していた。
 これは、本当に自殺なのだろうか・・・・・・・・・?


<主な登場人物>

ボス
捜査一課のベテラン刑事。部下のヤスをひきつれ、この事件の究明にのりだす。
ゲームでは、あなたは、このボスの役わり。
鋭い推理力を働かせて、見事に、この事件を解決して欲しい。
真野康彦
ボスのもとで働く若手刑事。通称「ヤス」。
少しひょうきん者だが、なかなかのやり手。
ただしフェミニストで、若い女性には甘かったりする。正義感が強く、悪を憎む気持ちは人一倍すごい。
山川耕造
サラ金会社・ローンヤマキンの社長。職業柄、多くの人に恨まれていたらしい。物語は、彼のしたいが発見されたところから、はじまる。自殺なのか? あるいは他殺なのか? しかし死体は、なにも教えてくれない。
沢木文江
死体の第一発見者。山川耕造の社長秘書。美しい顔立ちだが、その表情は、どこか憂いをおびていた。やはり、若い女性にとって死体を発見するというのは、かなりショックだったのであろう・・・・・・。
小宮六助
山川の屋敷で門番をしている老人。文江と一緒に、山川の死体を発見した。身寄りはなく、淋しさを毎日、酒を飲むことで、まぎらわせていたらしい。小心者で、いつもビクビクしているようなところがある。

 この他にも、多くの人々が登場します。なお、「ボス」と「山川耕造」の顔は、ゲーム中、画面にでてきません。


<画面説明>


<コントローラー各部の操作の説明>

十字ボタン 画面上にあらわれたや虫めがね、トンカチを動かすときにつかいます。
また、迷路中では、このボタンで移動します。
Aボタン 命令語を決定するときにつかいます。
また、会話欄の下でが点滅しているとき、このボタンを押すと、次の会話文を表示しはじめます。
Bボタン 画面右の命令語群を別の命令語群にかえたいとき、このボタンを押します。
また、すでにした命令を途中でやめたいときにも、このボタンをつかいます。
 START・SELECTボタンはこのゲームでは使用しません。


<命令するときのコントローラーの操作法>

 命令語欄に左図のように表示されているとき、十字ボタンでを上下に移動させ、あなたのやりたいところ(命令語)で、Aボタンを押して下さい。(命令群の詳しい説明は下記『捜査の方法』参照)
 命令語群は2通りにわかれています。
 T群以外の命令語を選びたいとき、Bボタンを押すとU群に切りかわります。
 U群のときBボタンを押すと、T群にもどります。
 また、命令をしたあと、命令によっては、「なに(誰)を そうしたいのか?」、いくつか目的語が表示されます。十字ボタンで画面上のを移動させ、選んだあと、Aボタンで決定してください。
 目的語が表示されているとき、Bボタンを押すと、その命令をキャンセルできます。


<虫めがね、トンカチについて>

 “なにか しらべろ”で“むしめがね”を選んだときや、“たたけ”と命令したとき、メインステージに、虫めがね()やトンカチ()が表示されます。
 十字ボタンを上下左右に押し、移動させて、調べたい所、たたきたい所を決定し、Aボタンを押してください。


<電話のかけかたについて>

 “でんわ かけろ”と命令すると、画面右に左図のダイヤルがあらわれます。十字ボタンでを移動させ、Aボタンを押し、数字を選んでいってください。
 会話欄に、番号が表示されていきます。


<迷路での移動方法>

メインステージが左図のように迷路になったとき、“ばしょ いどう”と命令すると、十字ボタンで、迷路内を歩くことができます。
前に進みます。
右をむきます。
左をむきます。
うしろを振りむきます。
右、左、下は、あくまでも方向をかえるだけのボタンです。進むことはできません。

また、移動中、Aボタンを押すと、通常の命令語群があらわれ、その場所で、調べたりできるようになります。


<捜査の方法>

物語は、事件のあった花隈町からスタートします。部下のヤスが、自己紹介のあと、「ボス?」と聞いてくるので、彼に命令してください。(十字ボタンで命令語を選び、Aボタンで命令します。Bボタンを押すと、別の命令語にかわります。詳しくは『コントローラーの使い方』をお読みください)
各命令語の意味は次のとおりです。
<ばしょ いどう> 別の場所に移動したいとき、つかいます。この命令を選ぶと、移動できる場所の名が、いくつか表示されます。十字ボタンで、いきたい所を選びAボタンを押してください。
いきたい場所がないときは、Bボタンを押すとキャンセルされ、「ボス?」と、命令待ちの状態にもどります。
現在いる場所によって、そこからどこにいけるか、かわってきます。また、物語がすすむにしたがって、新しい地名がわかったりして、いける場所が増えてくることもあります。
捜査にゆきづまったら別の場所に移動してみましょう。そこから、また、なにか糸口がつかめるかも知れません。
<ひとに きけ> 街中など、特定の人物がいない場合、ヤスは、あたりにいる人々に聞きこみをします。何について聞きこみをするか、現時点で判明していることと照し合わせて、ヤスが自動的に判断します。
だから、たいした話が聞けなかった場所でも、状況がかわってくると、手がかりになるような話を聞けるかも知れません。1度いった場所でも、2度、3度といって、聞きこみをしてみましょう。
また、捜査本部・取り調べ室に人を呼んだときは、この命令で、その人に質問をはじめます。
<ひと しらべろ> 特定の人物について、職業、経歴などを調べます。また、アリバイなどを聞いた場合、それが本当かどうかも、この命令をつかって調べることができます。
新しい人物が登場してきたら、とりあえずその人を調べてみましょう。
<なにか みせろ> 人に物を見せるときの命令です。
捜査で手に入れた品物を人に見せて、その反応を見る。また、写真などを人に見せて、聞くことも考えられます。
名前をいって、わからなくても、写真をみせると、「ああ、この人なら・・・・・・」と、なにか教えてくれるかも知れませんね。
<ひと さがせ> 居場所のわからない人物を捜す命令です。
捜したい人物を指定すると、ヤスは、今いる場所のまわりで、その人を捜しはじめます。
<よべ> 取り調べ室に誰か呼びたいときなどに、つかいます。
ただし、いくら名前がわかっていても、居場所のわからない人物を取り調べ室に呼ぶことはできません。
また、人によっては、呼び出しに応じてくれないこともあります。
<たいほ しろ> 人を逮捕する命令です。
しかし、証拠がそろっていないと、むやみに逮捕することはできません。
あせらずに、じっくり捜査してください。
<なにか しらべろ> その場で、なにか調べるときに、つかいます。この命令のとき、「むしめがね」を選ぶと、画面に虫めがねの絵が表示され、十字ボタンとAボタンで、好きなところを調べることができます。
画面の絵には見えなくても、虫めがねモードで気をつけて見ると、なにか落ちているかも知れません。すみずみまで調べてみましょう。
また、取り調べ室で「なにか しらべろ」と命令すると、今まで手に入れた証拠品を調べることができます。
<もちもの> 今まで、なにを手に入れたかが表示されます。たまには、自分の持ち物を確認してみましょう。
<たたけ> この命令を選ぶと、画面にトンカチの絵が表示され、十字ボタンとAボタンで、好きなところをたたくことができます。
しかし、むやみに人や物をたたくのは、考えものでしょう。
<なにか とれ> 物を取る命令です。
なにか見つけたときなど、調べたあと、この命令で取っておきましょう。
でないと、別の場所で、それを人に見せたりできませんよ。
<すいり しろ> 特定の人物について、ヤスが推理を働かせます。しかし、ボスはあくまでも、あなたです。ヤスの推理をあまりあてにせず、そこからさらに自分で考えるようにしましょう。
<でんわ かけろ> 電話をかける命令です。
しかし、かける電話番号がわかっていないと、でたらめにダイヤルしても意味はありません。(電話のかけかたは、『コントローラーの使いかた』をお読みください)
<そうさ やめろ> この命令は事件が解決したとき、つかいます。事件が未解決のまま、やめようとしてもヤスはうけつけてくれません。どうしてもやめたい場合は、それ以外で、やめたくなったときは、ファミリーコンピュータのスイッチを切ってください。


実際の捜査方法
では、実際に、どういうふうにゲームが進んでいるか、やってみましょう。

 捜査の手はじめは、なんといっても現場検証です。
『ばしょ いどう』とヤスに命令すると、どこにいきたいか、いくつかの場所が表示されます。そこで『やまかわ やしき』を選び移動。屋敷のまえで再び『ばしょ いどう』と命令し、屋敷のなかに入ります。
 書斎では、『なにか しらべろ』で、死体や凶器をしらべ、虫めがねを使って、なにか手がかりがないか、部屋のなかも、すみずみまで調べてみましょう。
 念のため、『ひと しらべろ』で、耕造の身の上も知っておきます。
 また、現場附近でも聞きこみも大切です。『はなくまちょう』にいき、ヤスに『ひとに きけ』と命令。聞きこみをしてください。ある人物が浮びあがってくるかも知れません。そこで『ひと しらべろ』で、その人物の職業経歴などを調べます。またヤスに『すいり しろ』と命令し、その人物のことを推理させてもかまいません。
 さらに、人の尋問も重要です。
 捜査本部にもどり、取り調べ室に第一発見者の文江を呼びます。『ひと しらべろ』で彼女のことを調べたあと、『ひとに きけ』で、耕造のことや、事件の夜のアリバイを聞いてみましょう。
 アリバイを聞いたあとは、『ひと しらべろ』で、そのアリバイが本当かも調べてみてください。
・・・・・・と、これは、ほんの一例です。
 どこにいくか。誰から調べるか、それは、ボスであるあなたの自由です。
 なにか手がかりをつかんだら、文江のことなどほっておき、その手がかりから、どんどん究明していっても、かまいません。
 さあ、なにからはじめますか、ボス?


☆事件解決への道☆ <ポートピアQ&A>

Q: 2時間以上やったのですが事件を解決できず、また明日にしようと、ファミコンのスイッチを切りました。
次の日、ゲームの続きをできますか?
A: スイッチを切ると、物語がどこまで進んでいるかをチェックしている部分が消えてしまいます。
だから、次の日、スイッチを入れても、また、最初からゲームがはじまります。
しかし、どこでなにが見つかるか、誰が重要なことをいうか、など、あなたが覚えていますから、1回やったところまでは、すぐにたどりつけるでしょう。それから、また、じっくり捜査を再開すればいいのです。
そのためにも、こまめにメモをとるようにしましょう。

Q: ある人物が犯人じゃなかった・・・。というところで、ゲームを中断しました。次の日、また最初からゲームをはじめましたが、もう犯人じゃないとわかっているのでこの人物を調べなくてもいいですか?
A: この物語には、いろんなエピソードがはいっていますが、それらエピソードには優先順位があります。
つまり、あることがわかっていないと、次のこともわからない、というふうにです。
ですから、2回め以降やるときも、「あ、こいつは犯人じゃなかった」と、その人の捜査を省かないでください。
その人物の決着がつかない限り、次の新事実が判明しないかも知れません。
もちろん、省ける部分もかなりありますが、それは2度、3度とやるうちに、あなたにもわかってくるでしょう。

Q: あやしいと思った人物を調べたいのですが、行方不明で、取り調べ室に呼びだせません。どうすればいいでしょうか?
A: いろんな場所にいって、その人物をひたすら捜し続けることもできますが、あてもなく捜したところで、見つかる可能性は少ないといえます。
そこで、その人物のことは、いったんほおっておいて、別の方向から捜査したほうがいいでしょう。
別のことを捜査するうち、ひょんなことから、その人物の行方がわかるかも知れませんよ。

Q: 『ひと しらべろ』と命令したら、誰かを調べるかのところに、知らない名前がでてきました。
これは、誰ですか?
A: そんなバカなことはありません。
それは、誰かのいったセリフをよく読んでいなかった証拠です。
せっかく話してくれたセリフを読みとばしたりせず、新しいことがわかったら、こまめにメモをするようにしましょう。
根性のいる作業ですが、その根性がなければ、とても事件を解決できません。
人間関係などは、紙に図解して、自分なりに整理してみましょう。

Q: 呼びだせる人物には、すべて尋問しました。もう尋問する必要はないので、取り調べ室にもどらずにゲームを進めていってもかまいませんか?
A: ダメです。
もしかすると、捜査に協力的な人から事件についてのたれこみがあるかも知れません。外にばかりいると、そのたれこみを聞きのがしてしまいますね。
必要がなくても、ときには本部にもどってみましょう。
また、新しい手がかりをつかんだら、1回呼んだ人物でも、再び呼びだし、その手がかりを見せたり、話したりして、反応を見ることも必要でしょう。
人によっては、状況がかわってくると、新しいことを話してくれたりします。

Q: ある時点で、捜査がゆきづまってしまいました。どうすれば、いいですか?
A: いろんな場所にいって、いろんなことをしてみるのもいいですが、一度、リセットして、今までの手がかりをもう一度、整理して始めからやり直すのもいいですね。思わぬことに気付くかもしれませんよ。
ときには、友人たちと一緒に合同捜査してみるのもいいかも。皆でワイワイやるうち、誰かが、あることに気づいたり・・・・・・。
あなたが早く、犯人を逮捕し、この密室殺人の謎を解明することを祈っています。

アドベンチャーゲームの性質上、解答・ヒントに関する御質問についてはいっさいお答えできませんので、電話・手紙によるお問合せはかたくおことわりします。尚、この『ポートピア連続殺人事件』は、フィクションであり、登場する個人名、団体名は実在のものといっさい関係がありません。


<お買い上げいただいた皆様へのお願い>

画面があきらかにくずれる以外はROMカセットの不良ではありません。事件が解決しないのは、捜査のやり方が間違っていると考えてください。
また、犯人捜査中、実際に取った証拠物が持ち物の中に入らないこと、持っている物を調べられないこと、人に見せられないこと等がありますが、それらは事件解決に必要ないため、あらかじめプログラムでできないようになっております。決して、ROMカセット及びプログラムの異常ではありません。また、会話文に人物名が出てきてもその人物を捜査本部に呼べないこと、調べられないこと等も同様です。
事件は必ず解決しますので最後まであきらめずにがんばって下さい。



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