救急科医の志望者、わずか2.2%
全国医学部長病院長会議(会長=小川彰・岩手医科大学長)と臨床研修協議会(理事長=矢崎義雄・独立行政法人国立病院機構理事長)が共同で行っている「臨床研修制度」についてのアンケート調査の中間集計で、若い医師らが「医師不足」や「過重労働」といわれている診療科を避ける傾向にあることが、あらためて明らかになった。現役の医学部生、初期研修医、卒後3-5年目の医師で、「救急科」を志望する人は全体のわずか2.2%、「産婦人科」も6.4%にとどまった。一方、最も志望者が多かったのは「内科」の14.4%だった。
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両団体は10月末、大学80施設、臨床研修病院80施設の医学部生、初期研修医、卒後3-5年目の医師、指導医、医学部長、病院長ら1万8500人に、アンケート調査を実施し、12月5日までに1万1800人から回答を得た(回収率63.8%)。
それによると、臨床研修制度の導入による「総合的診療能力の変化」について、大学病院の指導医の26.4%、臨床研修病院の指導医の45.3%が「高くなった」「どちらかといえば高くなった」と回答した。一方、大学病院の指導医の31.9%、臨床研修病院の指導医の14.6%が「低くなった」「どちらかといえば低くなった」とした。
「初期研修の必修科目」については、大学病院の指導医の34.4%と臨床研修病院の指導医の36.0%が「少なくした方がよい」と回答。「現状がよい」と答えたのは大学病院の指導医の22.4%と臨床研修病院の指導医の28.2%、「多くした方がよい」としたのは大学病院の指導医の2.0%と臨床研修病院の指導医の2.6%だった。
また、「初期研修の期間」について、大学病院の指導医の24.2%と臨床研修病院の指導医の40.5%が「現状がよい」と回答。一方、「一定の条件の下に短縮した方がよい」と答えたのは大学病院の指導医の37.5%と臨床研修病院の指導医の26.8%だった。
更新:2008/12/17 23:07 キャリアブレイン
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