共産党都議団は16日、05年度以降実施された都議の海外視察について、1人当たりの経費の平均額は約189万円で、総額5864万円に上ると発表した。都議団は「税金を使ってまで実施する意義はほとんどなく、高額でムダ。観光的要素も強く、中止すべきだ」と主張している。
都議団によると、05年8月以降、自民、民主、公明の3党が計6回の海外視察を行った。視察先は米国、ブラジル、ギリシャなど15カ国。全国の道府県議会を調査したところ、1人当たりの平均は85万円で、都議会が最も高額だったという。
具体的には、空港からホテルまでの片道約30分に専用車を使って往復24万円▽深夜に添乗員や通訳を伴って街中を移動して28万円--などの支出を指摘している。
都議会は97~00年度、都の財政悪化を理由に海外視察を自粛していた。01年度から再開したが、年間派遣人数を半減、日程を短縮し、超党派から各会派単位に変更して行っている。【江畑佳明】
〔都内版〕
毎日新聞 2008年12月17日 地方版