中国新聞オンライン
中国新聞 購読・試読のお申し込み
サイト内検索

福山市民病院、緩和ケア病床を増 来春 '08/12/16

 ▽ドック当面休止

 福山市民病院(蔵王町)は来年四月、人間ドックを当面休止し緩和ケア病床を増床する。地域がん診療連携拠点病院として、患者ニーズの増大に応える。十五日の市議会民生福祉委員会で明らかにした。

 計画では、日帰り、一泊二日の人間ドックを休止し、本館七階の十病床を他の診療に使う。うち六床を、同階の緩和ケア病床の一般個室に転換。ドック用のロビー、診察室も緩和ケア用にし、常勤医一人を増員する。

 緩和ケア病床は二〇〇六年四月に特別室一室、有料個室三室、一般個室六室を設けた。利用率は〇六年度70%、〇七年度66%、十月末までの〇八年度80%で、特に一般個室の利用は80%を超える。今年、市内の一病院が緩和ケア病床を廃止し、同病院のみとなり、常に十人程度の待機者がいるという。

 一方、人間ドックの利用は〇七年度に日帰りが二百六十六件、一泊二日が三百十五件だった。市内十カ所以上の医療機関が実施しており、緩和ケアの緊急性が高いと判断した。

 市は将来、同病院を百床程度増床する方針を打ち出している。同病院は「ドックは施設や人員の課題が解消されれば、再開したい」と説明している。

 また、患者のかかりつけ医師と共同診療する開放病床も新設する。ドック用の四床と一般病床一床の計五床を開放病床に変更する。情報を共有し、高度医療機器を一緒に使って地域医療の水準を高める。開始時期は医師会などと協議後に決める。(赤江裕紀)




MenuNextLast
安全安心
おでかけ