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ゼロアカに抗議が来ました

ゼロアカ門下生の筑井真奈さんより抗議が来ました。

http://d.hatena.ne.jp/metaphysical_jyoroukan/20081105/1225916717

本当は答えないほうが(場の盛り上がり的に、道場主的に、そして筑井さんに対しても)よいのかもしれませんが、まじめに抗議されているようなのでまじめにお答えします。

先日のエントリでも匂わせたように、ぼくはすでに、すべての同人誌に目を通し、採点を終えています。

そして、その採点をいつ発表するかについては、本来は(=企画意図の本質としては)自由です。文フリでの盛り上がりを考えて、当日朝発表ということにしてありますが(あ、そういえば、太田さんとも完全にたがいに相談なしで採点することに決めました)、本来はいまここで発表してしまってもよい。

ぼくが、道場主としてだれを推しているのか明確にしてはならなかった、というよりもできなかったのは、採点対象である同人誌が出てくるまえまでの話です。しかし、同人誌を読み、採点を終えたいま、ぼくはむしろ、だれを高く評価しているのか、発表してもかまわない。いやむしろ、点数発表を当日まで引き延ばすほうが、門下生と道場破りに過大な心理的負担をかけるし、どんどん邪念も増えてくるので(まさにこの抗議問題のように)やめるべきかもしれないぐらいです。だって、同人誌の内容そのものへの採点はすでに終わっているんだし。そして、その採点のうえでも、最終的な結果が見えないことそのものは変わらないのだし。

というわけで、要点を言えば、ぼくが最終批評神話のustに現れたのは、別に単に峰尾氏と話があうから、つまり肝心の同人誌の内容に関係なく「贔屓」したということではなく、ぼくが彼らの同人誌について採点を終えたからです。だからといって、単純にぼくが彼らを評価していることにはならない。そこの解釈は任せますが、あとで「なんで彼らのだけ降臨したのか」と問われたら、「それはこういう採点だったから」と言えるくらいには、考えて行動しています。つまりは、この数日のぼくの行動は、全部採点のうえでのものだということです。確かにその行動で文フリでの売り上げは左右されるかもしれませんが、それは当日朝の発表でも同じことです。

だから、もし筑井さんの抗議が、「まだ結果は見えないのに、東さんの判断を公にするのはやめてくれ」というものなのだとすれば、「いや、東採点はもう決まっているので、そのかぎりではぼくも行動を制約しなくてよいのだ、それを見て文フリでどう売れるかはわからないけど」というのが、ぼくの答えです。

ということで、ご了解いただければ、と思います。

ただ、それとはまったく別のレベルで応答しておけば、筑井さんの抗議は、いままでのゼロアカのノリ(そして筑井さん自身のニコニコ動画などでのノリ)からしていささか唐突かもな、とは思います。

というのも、筑波ust(これはぼくは旅行中で見れなかった)→女郎館ust(潜伏して観察を試してみた)→最終批評神話ust(降臨してみた)は、ある意味で自然な流れではあるし、女郎感ustを覗いていたことをぼくはブログで記してもいる。あのエントリを見て、筑井さんのところこそ「贔屓」されていると感じた門下生はほかにもいるかもしれない。みんな、たがいにそう思っているものです。

あと、ぼくは、おそらく筑井さんやみなさんが思っているよりもはるかに冷淡なので、内容がだめだったら、いくら飲み会で笑い合っていても、あっさり低い点数をつけますよ。その逆もしかりで、だから今回の採点では、怒るひともいると思います。

いずれにせよ、門下生も道場破りもいまはみな、ピリピリしているということでしょう。あと3日間、ぼくもだんだん比喩じゃなくて胃が痛くなってきており、今週はぜんぜん仕事も手に着かないのですが、なんとか乗り切りましょう……。


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