自閉症の僕が跳びはねる理由
テーマ:推薦図書久しぶりに面白く読みました。
- 自閉症の僕が跳びはねる理由―会話のできない中学生がつづる内なる心/東田 直樹
- ¥3,980
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彼は自分の障害についても語っています。
「自分が障害を持っていることを、僕は小さい頃は分かりませんでした。
どうして自分が障害者だと気づいたのでしょう。
それは僕たちは普通と違うところがあって、それが困る、とみんなが言ったからです。
(中略)
自閉症を個性と思ってもらえたら、僕たちは今よりずっと気持ちが楽になるでしょう。
みんなに迷惑をかけることもあるけれど、僕らも未来に向かって楽しく生きて生きたいのです・・・」
「僕は自閉症とはきっと、文明の支配を受けずに、自然のまま生まれてきた人たちなのだと思うのです。
これは僕の勝手な作り話ですが、人類は多くの命を殺し、地球を自分勝手に破壊してきました。人類自身がそのことに危機を感じ、自閉症の人たちをつくり出したのではないでしょうか・・・」
とっても読みやすいです。お勧めですよ!!
※彼の書いた短編小説も入ってます。
(注)
この本のことについて、次のような注意をメッセージにて頂きました。
「ファシリティテッドコミュニケーションについては、懐疑的な目を向けている方もいるようです。この著作物についても同様に、慎重な検討が必要だと思います」
ファシリティテッドコミュニケーションとは、この「自閉症の僕が跳びはねる理由」の著者が行っているように、著者が仲介者の手を使って表現することを言います。
このやり方を行ったことについては、この本の著者だけでなく、他にもいらっしゃるのですが、確かに信用性という面で、問題があると思われるような事実も出てきているようです。
私自身、この本を読んで、果たして自閉症の彼自身がこのようなことを考えたり、書いたりすることができるだろうかと、その信用性について、いくらかの疑念を抱かなかったわけではありません。しかしそうであったとしても、この本には、自閉症の方の考え、見方がよく現れていて面白いと思い、それで紹介した、というわけです。
また、ずいぶん前ですが、実際にこのようなコミュニケーションを取ることができる自閉症のお子さんと出会ったことがあり、そのお子さんについては、この魔法のようなやり方にも、信用性があるという実感を抱くことができ、私としては、全面的に否定する気にはなれません。
ファシリティテッドコミュニケーションの真否について、私は態度を表明することを控えさせて頂きますが、この本がとても興味深く、一読をすすめる気持ちには変わりありません。
よってこの注釈を付け加えた上で、このまま紹介させて頂きたいと考えています。
(08.11.12追記)
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■御紹介ありがとうございます
初めて、書き込みさせていただきます。
偶然、このブログを拝見いたしました。
長男が自閉症です。
とても、素晴らしい本を紹介していただきまして、
ありがとうございます。
3980円は、少し高いとも思いましたが、
早速、ネットで注文いたしました。
そしたら、1680円でした。価格も納得。
届くのが、とても楽しみです。
息子の気持ちが少しでも、
分かればと思います。
本当に、どうもありがとうございました。