2008年12月16日(火)
HIVの検査体制、支援策探る 甲府でやまなしフォーラム
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県内のHIV/AIDSの現状が報告されたフォーラム=山梨学院大 |
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県内のHIV/AIDSの現状を知ってもらおうと、HIV/AIDSサポートネットワークやまなし(仲尾唯治世話人)は14日、山梨学院大で「2008世界エイズデーやまなしフォーラム」を開いた。
県内の医師や看護師、行政関係者ら6人が、HIV陽性者(患者・感染者)の数や検査、相談、支援、普及啓発活動などを報告し、今後の対策を考えた。
県健康増進課主査の浅山光一さんが県内の08年11月現在のHIV陽性者などの数を報告。HIV感染者が85人、AIDS患者が38人で、うち78人が外国人、45人が日本人というデータを示し、「最近は30代以上の日本人男性の感染報告が増えている」と説明した。
県立中央病院の宮下義啓医師は、今年3月にエイズ治療の中核拠点病院に指定され、臨床心理士が診療に参加するようになったことを紹介。「医師や臨床心理士ら多職種が連携する診療を構築することで、患者の精神的な支援を可能にする。診療上だけでなく、社会生活上で患者が孤立しないためには、地域の医療従事者が理解を深めるような研修も行いたい」と話した。
参加者からは、外国人患者への医療通訳者の不足を指摘する声や、30代以上の男性への普及啓発、保健所での土日、夜間のエイズ検査実施を求める声なども出た。
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