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【社説】成長率急低下、政府は緊急対策を(下)

 韓国政府は先月初め、来年の成長率が3%という前提で景気浮揚策を示した。政府の財政支出を当初より10兆ウォン(約6700億円)増やし、企業の設備投資に対する減税規模を3兆ウォン(約2000億円)拡充することで、成長率を1%引き上げようとした。それからわずか1カ月で成長率見通しは2%に下方修正された。あと1カ月後にどんな景気見通しが示されるか考えると背筋が寒い。

 韓国政府がこうした状況を打開するためには、認識の大転換を図り、緊急事態には緊急の対策で対処することが必要だ。政府は口では「未曽有の経済危機に見合う過去に例がない対策を立てる」と言いながら、尻すぼみで終わっている。4大河川の整備事業予算を今年より6000億ウォン(約400億円)多い1兆6788億ウォン(約1100億円)に積み増し、それを「韓国版ニューディール政策」と呼んでいるありさまだ。米国や日本の経済当局者が聞けばあくびをしたくなるような内容にすぎない。

 韓国政府がこれまで打ち出した景気浮揚策の規模は33兆ウォン(約2兆2000億円)で、国内総生産(GDP)の3.7%に相当する。中国は景気てこ入れにGDPの16%を投入し、米国や日本も同6-7%規模の景気対策を準備している。今は冷え込む経済に息を吹き込むことが最優先だ。世界の全ての国がそうしている。韓国政府は未曽有の経済危機に直面して、かつてない対策を示さなければならない。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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