東京都港区高輪1の地下鉄・白金高輪駅構内(東京メトロ南北線・都営三田線)の引き込み線のポイント付近で15日に白煙が上がるトラブルがあり、都交通局と東京メトロは16日、電車乗務員のタバコの吸い殻が原因とみられると発表した。ポイント付近の側溝からは10本以上の吸い殻が見つかり、恒常的な喫煙場所になっていた可能性が高い。
都とメトロが調べたところ、このほかにも都営浅草線西馬込、新宿線新宿、大江戸線新御徒町、メトロの丸ノ内線後楽園、日比谷線八丁堀、東西線妙典の計6線6駅の引き込み線でも吸い殻が見つかった。指定場所以外での喫煙は内規違反で、都とメトロは関係者を厳正に処分する方針。
都とメトロによると、15日午後6時8分ごろ、白金高輪駅に到着した三田線の電車の運転士から総合指令所に「発煙を見つけた」との通報があった。このため、構内などにいた乗客約1300人が緊急避難。同線は1時間半、駅を共用する南北線も約1時間20分にわたってダイヤが乱れ、4万1000人に影響が出た。
吸い殻が見つかった側溝は駅ホーム端から約150メートル離れている。引き込み線は同駅始発の折り返し電車の待機場所。駅到着から折り返し出発までは約7、8分あり、この間に複数の運転士が喫煙したとみられる。
指定場所以外での喫煙は禁止されている。都交通局と東京メトロは「関係者に聞き取り調査し、厳正に対処する。大変ご迷惑をかけ、誠に申し訳ございません」と陳謝した。
三田線は西高島平~目黒間、南北線は赤羽岩淵~目黒を結び、両線は白金高輪~目黒間の3駅で駅施設と線路を共用している。【高橋昌紀】
毎日新聞 2008年12月16日 12時51分(最終更新 12月16日 13時28分)