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米国人・韓国人は北の人権問題に無関心=WP紙

 米国のワシントン・ポスト紙は15日付の社説で「米国の次の世代は、なぜ西側諸国は人工衛星で収容所を見ていながら何もしなかったのか、と尋ねるだろう」と記し、脱北者らの人権について韓国人も耳を傾けたがらない、と指摘した。

 同紙は「3粒のトウモロコシ」と題した社説で、収容所生まれの脱北者・申東赫(シン・ドンヒョク)さん(26)が味わった拷問や人権じゅうりんの実態を紹介し、韓国と米国の無関心を批判した。この社説の題名は、申さんが収容所の牛のふんの山からトウモロコシを3粒見つけて食べた、という逸話から取ったものだ。ワシントン・ポスト紙は今月11日にも、北朝鮮の政治犯収容所生まれの人物としては初めて北朝鮮脱出に成功した申さんのことを紹介した。

 社説は「収容所の日常的な残忍さは、とどまるところを知らなかった」と述べ、同時に「申さんが暮らしている韓国で彼の回顧録が500部しか売れなかったという事実も衝撃的だ。韓国人は、北朝鮮が崩壊すればより豊かな韓国に北朝鮮の再建費用が重くのしかかることを恐れ、北朝鮮の人権じゅうりんについては知りたがらない」と批判した。

 続けて社説は、核保有問題を重要だと考える米国が北朝鮮の人権問題に積極的に乗り出さない、という点にも言及した。ワシントン・ポスト紙は、「米国の高校生は、フランクリン・ルーズベルト大統領はなぜヒトラーの収容所につながる鉄道線路を爆撃しなかったのかについて討論する。西側諸国は人工衛星で金正日(キム・ジョンイル)総書記の収容所を見るだけで、なぜ何もしなかったのか、と次の世代は尋ねるだろう」と記し、米国政府の無関心を批判した。

ピョン・ヒウォン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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