今年2月に放火で焼失したソウルの南大門(正式名・崇礼門)で、再建に向けた作業が続いている。10日には主要な柱や梁(はり)に使う松の大木の伐採も始まった。韓国文化財庁は、12年末の工事完了を目指している。
南大門は1398年完成。都の南側の主要な門だったので、そう呼ばれた。韓国の「国宝1号」でソウルのシンボル。現在、南大門の周囲はパネルで覆われ、焼け跡には足場が組まれている。焼失を機に行われた発掘調査で、これまでに李朝後期(19世紀)の石畳や民家跡が見つかった。
主な柱や梁にするのは、韓国で「金剛松」と呼ばれる松で、江原道や鬱陵島から切り出される。復元の本格着工は10年の予定。総工費は250億ウォン(約16億円)。【ソウル西脇真一】
毎日新聞 2008年12月16日 東京夕刊