むすぶ つなぐ

16年目の新聞記者。何とな〜く大事だと思うことを時に脱線しながら・・・

宴のあと

日曜から職場仲間、先輩と泊まり込みで関東北部へ。
昼から深夜までバカ騒ぎして飲み過ぎのまま翌朝を迎えた。
夕方からは泊まり勤務に突入。ああ、しんど……。

今どき、おっさんばかりの職場行事って時代錯誤かもしれない。
新聞社ってどこか時の流れから取り残されているところがある。
それでも、風通しのいい職場で、尊敬できる仲間、先輩がいれば、やっぱり楽しい……。

カラオケの最後はこの曲!
歌詞はシンプルだけど、いいこと言っている。
◆USA For Africa - We Are The World


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お得感

また寝坊!遅刻して九段下の英語教室へ。
今日も中高年パワーに圧倒され、自分の力のなさに愕然……。
「英語耳」はまだ遠い。

そのまま歩いて古書店街・神保町へ。
本多勝一ものなど2冊100円の文庫本を購入。
さらに歩くと、別の古本屋では、倒産したNOVAの英会話本が投げ売りに。
思わずまた2冊購入。

お得感はまだ続く。
神保町は、天丼、ラーメン、カレー屋などB級グルメの宝庫だ。
「有名店」はどこも行列だが、ジャズが流れるお得な洋食屋を見つけた。
日替わりの「ポークのミソだれソテー」にサラダ、スープがついて500円!
肉料理なのに、店の名前はなぜか「ベジタリアン パート2」。

その後、会社方面へとぼとぼ……。
途中でほしかったマフラーを買った。
師走の街角の花屋は、ポインセチアとシクラメンでいっぱいだ。
ささやかなお得感って、幸せの基本だなあ。
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児童労働

児童労働問題に取り組むNGO「ACE」から定期的に案内メールが届く。
代表の女性は、見かけは淡々と活動している感じだけど、インターネット上などでその仕事ぶりを知ると、エネルギーに満ち溢れているのが伝わってくる。
http://www.acejapan.org/

以下はメールから引用。東京、大阪でのイベントを1件ずつ。

  ×    ×


■1.「Invisible Children(見えない子どもたち)」上映会(12/16)

日本ではあまり知られていない子ども兵士の問題。私たちに無関係ではなく、
起きている紛争の裏には先進国の存在が必ずあるのです。

この映画は、大学生3人がアフリカを訪れた際、ウガンダの子ども兵士の
存在に衝撃を受け、映画にしたものです。自分と同年代の目線から描かれた
ウガンダ社会。そこには、どんなに過酷な状況でも力強く生きる子ども達の
姿が映し出されています。

 日時:2008年12月16日(火)16:30〜18:30(終了予定)
 場所:成蹊大学 8号館-301教室
    http://www.seikei.ac.jp/gakuen/access.html
 参加費・無料、事前申し込み・不要
 お問合せ:前日までの連絡先⇒ maki.t.0204.06@hotmail.co.jp (戸塚)
      当日の連絡先  ⇒ 070-5467-8544 (長内)

 主催:成蹊大学国際交流会(SIA) http://www.rak3.jp/home/user/siahp/
 協力:アフリカ平和再建委員会(ARC) http://www.arc-japan.org

☆詳細: http://gaialog.jp/arc-japan/childsoldier/perm/8



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■2.ワン・ワールド・フェスティバル2008 ブース&プログラム(12/20・21)

大阪で行われる国際協力のイベントにブース出展し、グッズ販売や
ACEの活動紹介などを行います。関西在住の方、ふるってご参加ください!!

日時:2008年12月20日(土)・21日(日)  10:00〜17:00(※21日は16時まで)
会場:大阪国際交流センター(アイハウス)  
   http://www.ih-osaka.or.jp/i.house/900/map.html

▼映画「女工哀歌(エレジー)」上映+解説(ACE事務局長 白木朋子)
 20日(土) 15:00〜17:00(小ホール)
 入場料:1,000円
 
※ジーンズの生産過程を追って、世界の衣料品の大半を生産している
 中国の工場を密着取材したドキュメンタリー映画です。
 公式サイト:http://www.espace-sarou.co.jp/jokou/

▼ワークショップ「おいしいチョコレートの真実」
 21日(日) 14:00〜16:00(3F会議室R)
 定員:36名
 参加費:500円(フェアトレードチョコレートつき)

※身近なチョコレートを通して、世界とのつながりを知り、児童労働をなくす
 ための行動を起こしてもらうことを目的にしたオリジナル教材です。
 詳細:http://acejapan.org/modules/tinyd5/index.php?id=18

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単純化のわな

前回の「善意と悪意」の文章で反省……。

あまりにも単純化した表現をして、お叱りの書き込みをいただいた。
「児童ポルノの単純所持を禁じる流れは、表現の自由をそこねる恐れもある。手放しで支持していいものではない。ユニセフの一方的な主張を正義とするのは疑問だ。もっと勉強しろ」という趣旨の指摘だ。

一部はその通りだと思う。軽率で、説明不足だった。
規制の名を借りて、表現の自由が損なわれたり、冤罪につながる恐れが増えたりしては大きな問題だ。


ただ、そうした深い議論を大切にした上ででも、今拡大している子どもの被害をどうするのか、という議論と早急な対策が求められていることに変わりない。
たとえば、「(大人の)ポルノは、芸術作品かどうか」というのは簡単に決められないし、表現の自由を守るという観点は重要だ。
けれども、子どもの場合、好きで裸になったり、大人が見て楽しむ対象に進んでなる例はまずないだろう。
相対的な力関係の中で、抵抗する意思すら示せない子どもは、絶対的に「守られる立場」にあると思う。

難しい問題だと思う。
それでも、最優先にふまえることはある気がする。

  ×    ×

書き込みをしていただいた方、ぜひ連絡先を教えてください。(公開はしませんので……)
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善意と悪意

昨日、またぷらぷらと日本ユニセフ協会へ。

11月下旬にブラジルであった世界会議以降、児童ポルノ規制を求める署名が一気に増えたという。
新聞報道の影響も大きいようだ。
ネット上の署名も多く、静かな「うねり」が起きている。

これに反発する「愛好者系」の人たちは、一方的に歪んだ無責任な主張を、新聞社に送りつけてくる一方で、良識的な人たちは黙って動いている。

善意が悪意を上回ると信じたい。

◆日本ユニセフ協会
http://www.unicef.or.jp/special/0705/index.html
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心の傷

毎日新聞朝刊の「記者の目」で、今も心に大きな傷を負ったままの被爆者を取り上げていた。
丹念に取材を積み上げて書いているのが伝わってくる力作だ。
と同時に、充実した仕事ぶりに羨望、嫉妬のような感情も……。

http://mainichi.jp/select/opinion/eye/news/20081209ddm004070117000c.html

  ×    ×

3年前、「障害者にとっての戦争」というテーマを勝手に掲げ、取材した。
データが少ないことと、個人情報の壁で取材は難航。
記事にできたのは一部で、消化不良感も残ったけれど、多くのことを考えさせられた。
戦争という究極の状況になると、弱い者ほどしわ寄せが及び、利用され、捨てられる……。

戦争の必要性、不可避性や武力による「国際貢献」を主張する人たちがいる。
みな共通するのは、戦場の実相から目を背けていることだ。

  ×   ×

 <関連記事>

 ■旧陸軍:知的障害者も徴兵 戦時中、違法に484人
       恩給対象外、末期ほど増加

 日中戦争から太平洋戦争にかけ、本来徴兵を免除される知的障害者が多数、陸軍に入隊させられていたことが、清水寛・埼玉大名誉教授(障害児教育学)の調査で分かった。戦地から本土の病院に送還された兵士のうち、少なくとも484人をカルテの分析で確認した。兵力不足が深刻になった戦争末期に近づくにつれ、徴兵されるケースが急増。ほかに戦死者も多数いたとみられ、清水名誉教授はさらに多くの知的障害者が徴兵されたとみている。戦地で精神疾患を発症した例も多かったが、恩給や補償の対象外にされたことも判明した。【鵜塚健】

 ◇「国は補償検討を」−−埼玉大名誉教授が調査
 極限状態のなか、戦地では精神疾患を発症する兵士が多数発生。こうした兵士のほとんどは、国府台陸軍病院(現・国立精神・神経センター国府台病院、千葉県市川市)に収容され、1937〜45年度に1万人以上が入院した。
 清水名誉教授は、同病院が保存する8002人分のカルテ(病床日誌)を5年がかりで分析。このうち徴兵検査時に知的障害があったとみられる兵士が484人(6%)いたことが判明した。

 入院した時期で分けると、37年度は4人だったが、戦争末期の44年度には157人、45年度は81人となっていた。ほとんどが入隊後数カ月以内で病院に収容されており、終戦間際になるほど、より重度の障害者が増えていた。
 当時の兵役法では「疾病其ノ他身体又ハ精神ノ異常」がある人は「兵役ヲ免除ス」と規定している。清水名誉教授によると、当時の解釈だと知的障害者もこの規定による免除の対象となるが、戦争末期には兵士が不足し、徴兵が急増したとみられる。
 一方、戦地で身体的、精神的傷病を負った兵士には、恩給や療養費が支給される。しかし、知的障害の兵士の場合、大半が戦地で新たな精神疾患を発症するなどしていたにもかかわらず、もともと障害を抱えて入隊したとみなされ、恩給や補償の対象外とされた。
 清水名誉教授は「戦死した例も多数あるとみられ、把握できた知的障害者は一部だろう。法を無視して徴兵されたうえ、戦地で加わった疾患で、戦後も苦難を味わったはず。今からでも国が調査し、補償を検討すべきだ」と話している。


 ◆弱者を襲う、戦場の過酷

 ◇派遣後、症状さらに悪化/「死ぬ方がいい」脱走も
 国内外で多大な犠牲者を生み出した戦争。戦況悪化に伴い、本来兵役を免除されるべき多くの弱者が戦地に駆り出されていた。想像を絶する戦場で、新たな疾患を発症した知的障害の兵士たちは補償も受けられずにいる。調査した清水名誉教授は「国の事情で兵士として戦場に送り込まれ、戦地で役立たないとわかると『もともと不適格だった』と切り捨てられた」と憤る。

 清水名誉教授が調べた8000人を超えるカルテには、1人あたり数十枚の記録がとじられ、入隊後の経過、身体や知能の検査過程などが詳しく記録されていた。
 千葉県出身のある男性は1942年1月、20歳で召集され、陸軍一等兵として中国河北省の戦地に送られた。しかし軍隊での行動に適応できず、北京や広島の病院を経て、43年3月に千葉県の国府台陸軍病院に送られた。
 カルテによると、男性は「算数力ハ零ニ等シ」と診断され、精神年齢は6歳8カ月とされたという。最終的に重度の知的障害と診断され、3カ月後に同病院を退院した。戦地に派遣されてから精神のバランスを崩したとみられ、カルテには「症状増悪」などと書かれていた。男性の精神状態が戦地で悪化した様子が詳細に残されていたが、国はもともと障害があったとして、恩給の対象と認定しなかった。

 茨城県出身の男性は20歳で徴兵されたが、入隊後に脱走をしたとして問題に。同病院に送られ、知的障害があると診断された。カルテに書かれた男性の聞き書きには「点呼に立つのが恐ろしい。夜になると皆がたたいたりするから」という記述もあった。本人の手記も添えられ、「兵隊が嫌になってしまった。死んだ方がよいと思って抜け出しました」とつづられていた。
 清水名誉教授は「戦争は弱い者に対して最もむごい仕打ちをする。その現実を若い人たちにも伝えたい」と話した。

2005年09月19日 毎日新聞朝刊
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In my life

享年40歳。
今日はジョン・レノンの28回目の命日。
亡くなった日のニュースはぼんやり覚えているけれど、まだ小学生で関心なかった。
ほぼ同じ歳になって早い死を痛感する。

そんな気分?でもあり、帰りの駅の本屋で思わず買ってしまった。
「大人のロック」
年4回発行され、いつも同じようなことが書いてあるんだけど、ついつい手に取ってしまう……。
来年の「ロック名盤カレンダー」が付録でついていた。
お得だし、ま、いいか……。

  ×   ×

バラードはポールの方が好きだけれど、この曲の哀愁はジョンの声ならでは。
中学生のころはただメロディーだけが好きだったけど、歌詞もいい。
なんだか自分の寿命を悟っていたかのよう……。合掌。

◆The Beatles - In My Life

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ジャージャー麺

ふと昼飯にジャージャー麺が食べたくなり、後輩記者を誘い、地味〜な隠れた名店へ。
総武線JR浅草橋から歩いて少し。
住宅街に溶け込んでしまっていて、通りすぎそうだった。
http://r.tabelog.com/tokyo/A1302/A130204/13022350/

外観も内装も何〜の変哲もなく、カウンターだけの狭〜い店。
でも、やっぱり「当たり」だった!
肉みそと味わいある中細麺、シャキシャキもやし&キューリの食感がうまく絡んで何とも美味。
個々に見ると飛び抜けてうまいものはないような気もするけれど、バランスが織りなす妙味という感じ。

ボリュームもたっぷりで、コーヒーゼリーまでおまけでついている。
「熊公」という迫力ある名前と違い、親子らしい女性2人でやっている素朴な店。近くに用があれば、ぜひ、おすすめです。

ジャージャー麺は、韓国ではバレンタインデーやホワイトデーに縁がなかった人がやけくそ?で食べるらしい。一体なぜ……。

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せんそうはんたい

まだ当番が終わらず、ずっと一人のまま。比較的、平和な週末なので、こんな記事に目が行く。
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20081206-OYT1T00237.htm

元カルチャークラブのボーカル、ボーイ・ジョージ(47)がノルウェー人男性に手錠をかけて監禁したとして、英国で有罪評決を受けた。
男性拘束、やっぱり……。

ボーイ・ジョージはかつて「war war stupid, people stupid……」と歌っていたけれど、3年前には米国でコカインで逮捕されたり、最近は自分自身が stupid な感じだ。

懐かしい〜PVを見つけた。
ガイコツをたくさん引き連れて「No more war せんそうはんたい!」
楽しいなあ……。

◆Culture Club  The War Song



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環境

ああ〜よく寝た!
普段はきつい泊まり勤務も、日曜は夕刊がないので、大事件がないのを確認すれば、「2度寝」もオーケーだ。
このまま午後まで何も起きませんように……。

職場から見えるでっかい庭の周りでは、朝からジョガーがいっぱいだ。
コツコツやってる人は本当にたくさんいる。
1人で走るのは面倒くさいけれど、誰か一緒なら、なんとなく走れてしまう。

  ×   ×

ある新聞に楽天の野村克也監督のインタビューが載っていた。
小学校のころから働きながら野球を続けた野村監督は、プロ野球の夢を描く。
ところが、京都北部の無名公立高校で、部員が少ない野球部が廃部の危機に遭う。
廃部を訴える先生の息子を野球に誘ったり、生徒会長に立候補して先生の「歓心」を買ったり……。
野球での努力以外に、続ける「環境」を作るためにも必死で動き回り、プロへの道をつないだ。
「貧しい環境もひとつの力」。プロになれた時、そう気づいたという。

大学時代の同期の陸上仲間にも、野村監督と同じ「無名校」出身の友達が2人もいた。さりげなく自分で道を切り開いていくところは、何となく同じ臭いがする。

  ×   ×

最近、日々の仕事が詰まってくると、すぐに愚痴っぽくなる。
でも、冷静になると、現在の職場環境は抜群だ。
「お手本」の記者がたくさんいて、仕事をしながら英語も勉強できる。

鉛のような冬空が続くと、すぐに暗くなりがち。
けれど、快晴の今日は、お堀の水面がキラキラ輝いている。
いいところだけに目を向けたい……。
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アクセス・ランク

週末の長〜い夜勤に突入。
各社のサイトをチェックしていると、AFP通信でこんな記事(写真)を見つけた。
今のところ、同通信のサイト内ではアクセス・ランキング2位!
上位に入っているのってどれも結局……。
日本の新聞1面にもこんな写真、どうだろう(笑)

■AFP通信
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2544616/3575161

  ×   ×

一方、ランキングに教えられることも。

先日、クラスター爆弾の関連で、解説記事を書いた。
できるだけやさしい言葉を選び、背景事情にも少し踏み込んだ。
紙面上は地味な扱いだったけれど、なんとネットのニュースサイト上では、24時間以内のアクセス・ランキングのトップに。
読者は、記事の速報性や衝撃度だけでなく、わかりやすい記事も求めているんだなあ……と実感。

新聞記者は、自分の記事が何面に載り、見出しがどれだけ大きな見出しがついたかばかりを気にするし、それが評価の基準にもつながる。
しかし、ネット全盛時代に入り、どれだけそのニュースが読まれているかは、記事の大きさと全く関係ない。
発想の転換が求められているんだろう。
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刺激

16年前の初任地で一緒だった先輩の中には、前日に受賞した沖縄紙記者のほかに、もう1人こだわりの人がいる。
写真の焼き方から何から教わったが、仕事に厳しく、めちゃくちゃ怖い先輩。
強面で声にドスがきいている。
ただ、長くつきあうと心底優しい人だってわかる。
現場にこだわり続け、今はフリーで週刊誌などに記事を書いている。

昨日は3人で合流する計画も立てたものの、結局都合がつかず見送りに。

  ×    ×

「刺激」を与え続けてくれる人がいるのは幸せだ。
一方、最近の自分は、腰が落ち着かずにフラフラ……。
さらに、最近なかなか布団から出られず、安眠をボリボリ……。
で、いつも自己嫌悪。

 ×   ×

やるべきことはたくさんある。
ただ、大事なのはプライオリティ。まずは英語。
数年ぶりにTOEICに申し込んだ。
1カ月後に照準。目標は高〜〜く、900点!
無理やり公言して、自分を追い込むしか、もう方法がない……(笑)

お前は、もう逃げられない!(自分への呪文)
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信念のひと

「新聞記者としての自分の立ち位置がようやくわかってきた」

めちゃくちゃうれしい1日だった。
平和や人権分野で優れた取材を表彰する「平和・協同ジャーナリスト基金賞」奨励賞を、初任地のひとつ上だった先輩記者が受賞した。
都内であった受賞式にかけつけ、久々に再会した。
受賞のあいさつを聞き、全く変わらない情熱、誠実さ、謙虚さが伝わり、うれしくなった。
http://www.pcjf.net/vol14.htm

先輩記者は、沖縄の米軍基地問題を追いかけたい一心で、入社数年後に沖縄の地方紙に転職した。
しかし、「ヤマトンチュー(本土からの)」記者のため、なかなか希望通り米軍基地取材にかかわることはできなかった。
市役所、警察、離島担当……など遠回りの末、数年前にようやくチャンスをつかみ、念願の基地問題担当に。
以降はそれまで蓄積したエネルギーを存分に発揮。
昨年、独自に入手した内部文書をもとに、米軍基地移設の裏側を掘り下げて長期連載で記事化。
今年10月に出版し、受賞の対象となった。

先輩記者は、沖縄の地元紙に勤めながらも、決して沖縄の人のためだけに仕事をしているわけではない。「よそ者」の限界もわかっている。
いつも強調するのは「沖縄の現実を本土に伝えることの大切さ」。
同じ国でありながら、日本の、特に東京のメディアはあまりにも沖縄に冷たい。

先輩記者以外にも、ほぼ自分と同世代の受賞者が複数いた。
本気で闘っている人は、何も飾ったりしない。大声で威厳を示す人もいない。
ただ穏やかに真正面を向いている。
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ひねくれ?

「社員であることを誇りに思っている」比率が低い。
「目標に一丸となっている」意識も低い。

業界別の面白い調査結果になんだかうなづいてしまう……。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081204-00000026-zdn_mkt-bus_all

ひねくれているかもしれないけれど、そんな職場の方が心地いい……。
嫌いだけれど好き……。
年数を経ると、アンビバレントな感情が強くなる。

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初任地

地下鉄の駅で手に取ったフリーペーパーはもう1月号。
「七福神」特集やらが載っている。
クリスマス特集が目立つと思ったら、もう新年……。
なんだかひたすら急かされるようだ。


そんな中、16年前の初任地で一緒だった他社の記者から久々に電話をもらった。
師走の時間の流れの速さとは対照的に、時間をしばし巻き戻せた感じがした。

大半の新聞記者は、地方の支局の警察回りからスタートする。
新人記者は、上司から何かとよく怒られるし、よく抜かれる。
そんな傷をなめ合い、愚痴をたれ合ううちに同業他社の新人記者と自然と仲良くなる。一緒に夜回りをさぼって飲んだりもしたっけ……。
ほかの業界では考えられない話だ。

今考えると、当時はみんな青臭いことを言っていた。
私も、中核派活動家の裁判を傍聴に行って「(他の事件捜査のための)微罪による別件逮捕、起訴はおかしい。人権侵害!」なんて小さな裁判記事を書いたのを思い出す。(デスクは「こんなのニュースか」なんて首をかしげていたけど……)
電話の主の記者は、当時から障害者福祉や部落差別の問題に造詣が深くて、「今の新聞はあまりに冷たい」と語っていた。
少し年上で、多くの刺激を与えてくれた尊敬する他社の「同期」だ。

どんな仕事にも通じるけれど、年数が経ってくると、変に業界に慣れてしまい、易きに流れていく記者も少なくない。そしてねじ曲がっていく。
他社の記者をだましてでも特ダネに仕立て上げる記者、意味のないことでも生き残りのために何でも書く記者……。
自分にそんなところが全くないかと言えば、完全には否定できない。
けれど、初任地の仲間とのつながりは、そんな今の自分を「原点」に近づけてくれる気がする。

たかが新聞、されど新聞……。
彼なら今なんと言うだろうか。
久々に会ってもっと話がしたくなった。


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