秋から東京暮らしを始めて2カ月半が過ぎた。電車の混雑具合にはようやく慣れてきたが、先日少し気になることがあった。
生後4カ月の長女をベビーカーに乗せ、初めて電車に乗った。電車内は揺れが心地よいのか、ご機嫌そのもの。
目的の駅に到着し、ホームの端に見つけたエレベーターへ向かうと、すでに同様の親子連れやお年寄りが列を作っていた。ベビーカーは1度に2台ほどしか乗れない。数回見送ったあとにようやく乗り込んだ。改札口にたどり着くと、今度はベビーカーが改札の幅に収まりきらず、通れない。駅員さんに頼んで別口から通してもらったが、駅を出るだけで10分以上費やした。
ベビーカーを押して初めて公共交通機関の利用しづらいポイントに気づいた。これは身体に障害のある人や、妊婦、お年寄りも同じような気がする。鉄道各社で線路への転落防止策が進んでいると聞くが、エレベーター対策もぜひ一層お願いしたいと思う。【江畑佳明】
毎日新聞 2008年12月16日 地方版