2008年12月15日 コラム
[今晩の話題]地病地療
先日、名護の女性団体が開いたフォーラム。県立北部病院の役割を見直そうと患者と医師が同じ目的で集まった。
同病院の大城真理子医師の言葉が心に残った。
「同僚が仕事で消耗し、辞めることを知ったが、外に訴えれば患者に不安を与えると思い、何もできなかったことを今も悔いている」
激務の産婦人科や小児科は医師不足が進んでいる。
大城医師は兵庫の県立病院で住民運動により小児科を守った例から、「コンビニ受診をやめよう」と訴えている。
夜間休日の診療は急病患者のためにある。だが症状の軽い患者も多く、それが医師の負担を一層重くしている。兵庫では母親たちが署名運動で存続を求めるのと同時にコンビニ受診禁止を住民に訴えた。一人きりだった医師が退職を思いとどまった上に、現在は五人に増えたという。
また、大城医師は「地病地療」も訴える。検査だけ北部で受け「治療は中南部で」という患者がいる。名医も治療や手術をしないと腕は落ち、北部で本格的な治療が受けられなくなる悪循環に陥る。
フロアから病院を守るために「ボランティアで協力したい」という声もあがった。
県立病院を民営化する方針が示された。医療過疎を身をもって感じている北部と中南部の住民とでは危機感が違う。地域医療を育てようとする試みが北部で始まっている。(知念清張)
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