近畿「掃除好き」多く――「毎日」22%、全国一

 
              
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近畿「掃除好き」多く――「毎日」22%、全国一

2008/12/08配信

動物の顔をデザインしたモップも(大阪市阿倍野区のあべのロフト)
動物の顔をデザインしたモップも(大阪市阿倍野区のあべのロフト)

関西人はきれい好き――。ダスキンがまとめた「大掃除に関するアンケート調査」で、こんな傾向があることが分かった。毎日掃除をする人や計画を立てて大掃除をする人などの割合で近畿は全国平均を上回る。大型雑貨店や家電量販店が掃除関連の売り場を広げる動きも出ている。

 ダスキンが全国の約7600人の男女を対象に10月にまとめた調査によると、掃除を「毎日している」人の割合は近畿で22.4%。平均は19.6%で、全国10ブロック中のトップだった。2位は東北で小差の22.3%、3位は首都圏で20.6%だった。

 年末の大掃除に関する設問でも「2007年末に大掃除をした」人の割合は、北海道(77.8%)や北陸(同)、東海(72.8%)に次いで、近畿は72.7%と高い。「大掃除をするにあたり計画を立てた」人も、近畿は42.6%で全国2位。1位の東北とは0.1ポイント差で、ここでも関西人の「きれい好き」が浮かび上がった。


 大阪市内の小売店で掃除用品売り場にいた来店者に記者が話を聞いたところ「大掃除といっても特に意気込むことはない。普段からこつこつ掃除をしているから」(奈良県の主婦・三船優子さん、38)や、「期間は決めていないが、年末の掃除は徹底的にしたい」(大阪市の会社員・北井泰世さん、35)といった声が目立った。ダスキンの調査でも、大掃除にかける日数で6日以上を費やすとの回答が、近畿は19.3%と全国で最も多かった。

 小売店では掃除用品の売り場を広げる動きも出ている。生活雑貨販売のあべのロフト(大阪市)は今秋の店舗移転に伴い、掃除関連の品ぞろえを2倍以上に増やした。売れ筋は「機能に加え、デザインにもこだわりがあってかわいらしい物」と家庭用品・インテリア部門の合田卓也主任は指摘する。

 同店ではライオンや猫など動物の愛くるしい顔をあしらったモップ「フレッキー ハンディモップ」(840円)が人気。買い物に来ていた堺市在住の会社員、明賀晴香さん(26)も「デザインがかわいくて、会社でも使えそう」と話していた。掃除用品の売り上げは昨年に比べて5倍近く伸びているという。

 家電量販大手のビックカメラなんば店(大阪市)はこの秋、掃除機売り場を2倍に広げた。フローリングやじゅうたんの上で、掃除機を試せる体験コーナーを用意。「吸引力などを試し、どれだけきれいになるのか確かめたいというシビアな顧客に対応する狙い」(小峰浩一店長)がある。

 売れ筋は吸引力が強いサイクロン型。価格は8万円近くと高いが、除菌効果のあるイオン発生装置付きのタイプなどが人気という。メーカー別ではシャープ、ダイソン、三洋電機が強く、同店では11月の掃除機の売上高が前年同月より1割増えた。


こんなデータもある。総務省の家計調査(2007年)で台所・住居用洗剤の項目をみると、100世帯当たりの購入頻度で近畿は07年は1112回。5年前に比べ39回増えた。全都市平均は1100回で31回増。世帯当たりの洗剤支出額は全都市平均をわずかに下回る(2824円)ものの、掃除に対する意識の高さがうかがえる。

 ダスキンの調査では、大掃除で最も力を入れた場所は全国平均で「キッチン」が1位(41.2%)。これにリビング、トイレが続く。近畿でも38.4%がキッチンの掃除に最も力を入れたと答えた。一方で、「キッチンなど手のかかる場所の掃除は専門業者にお願いする」(大阪市の主婦、34)という人も。

 年の瀬まであとわずか。今年こそは大掃除を頑張ろうという人も多いのではないだろうか。
(大阪経済部 飛田雅則)
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