ロシア株式市場、いずれバブル崩壊へ=ジム・ロジャーズ氏

2007年 03月 15日 14:37 JST
 
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 [モスクワ 14日 ロイター] 米著名投資家のジム・ロジャーズ氏は14日、ニューヨークでロイターとの電話インタビューに応じ、ロシアの株式市場は過大評価されており、「割合早く」バブルが崩壊する可能性があるとの認識を示した。

 同氏は、ロシアの「無法な資本主義」が露呈しつつあるとし、「自分ならロシアには絶対投資しない」と述べた。

 「ロシアは、ひとつの大きなバブルだ。このバブルはいずれはじける。割合早く現実化するだろう」とも発言。

 ロシアでは国家が資産を差し押さえており、企業オーナーは、ロンドンでの新規株式公開(IPO)を通じて現金を手にしている、との見方も示した。

 「ロシアはひどい。誰もが資産を奪い取ろうとしている。ロシアを旅すれば分かるが、鉄道やパイプラインや道路に多額の投資は行われていない。これは無法な資本主義だ」と述べた。

 ロシアは原油高などを背景に好景気が続いており、昨年は株価が80%急騰した。今年は、世界的な株安の影響で年初からの下落率が約7%に達している。

 同氏は、ロンドンに相次いで上場しているロシア企業について「(企業を分析する)手掛かりがない。『お金はもらうが、そのお金で何をするか言うつもりはない』という姿勢だ」と発言。

 「今回は(1998年8月のロシア危機よりも)ひどいことになるだろう。1998年は株式市場のバブルだったが、今回は住宅・商品市場でバブルが膨らんでいる」と述べた。

 
 

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