06 コラム
「窓よさらば(続 VPN接続)」
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2008.06.08
窓よさらば(続 VPN接続)
奈良のオヤジです。次回につづき、Windowsサーバの共有ディレクトリのマウントについてレポートします。
【WINS名前解決】
Windowsサーバをマウントするときに問題となるのが、サーバの名前解決です。
TCP/IPではDNSを使って名前解決しますが、WindowsではWINSにてホスト名からIPアドレスを取得します。
WINSでの名前解決をLinuxで行う場合も、sambaを利用します。
sambaは大抵標準でインストールされてますが、なければアプリケーションの追加と削除メニューか、yumでインストールします。
yum install samba
sambaクライアントもインストールします。
yum install samba-client
sambaの設定ファイルを編集し、WINS解決のためのオプションを有効にします。
vi /etc/samba/smb.conf
WINSサーバのIPアドレスとして、以下の行のコメント(;)をはずし、IPアドレス部を編集します。
wins server = xxx.xxx.xxx.xxx
アドレスはサーバ管理者に問い合わせるのが確実ですが、サーバがPUSH型(接続時にDNSやWINSサーバのアドレスをクライアントに送る)の場合、openvpnを起動してVPNサーバに接続したときのメッセージから抽出することもできます。
Thu Jun 5 22:45:55 2008 PUSH: Received control message: 'PUSH_REPLY,route 192.168.xxx.xxx 255.255.255.0,route 172.16.xxx.xxx 255.255.255.0,dhcp-option DNS 172.16.xxx.xxx,dhcp-option WINS 172.16.xxx.xxx,route-gateway 192.168.xxx.xxx,ping 10,ping-restart 120,ifconfig 192.168.xxx.xxx 255.255.255.0'
以下の部分がWINSサーバのIPアドレスとなります。これを設定します。
dhcp-option WINS 172.16.xxx.xxx
念のため設定ファイルのチェックを行ってから、sambaを起動します。
testparm /etc/samba/smb.conf
service smb start
合わせて、ネームサービスも起動します。
service nmb start
名前解決の優先順位に、WINSを追加します。
vi /etc/nsswitch.conf
hosts: files dns wins ★winsを末尾に追加
名前解決ができているか、以下のコマンドで確認します。
nmblookup -A WINSサーバのIPアドレス Windowsサーバのホスト名
Windowsサーバのステータスが表示されればOKです。
【マウント】
マウントポイントとなるディレクトリを作成します(ディレクトリはお好みで)。
ユーザ名、パスワードは管理者から入手してください。
以下のコマンドにてマウントを行います。
mount -t cifs //(Windowsサーバ名)/(共有フォルダ名) (マウントディレクトリ) -o username=(Windowsユーザ名)[,password=(Windowsパスワード)][,iocharset=(デフォルト文字コード)]
例:
mount -t cifs //server-hoge/hoge-dir /mnt/hoge-dir -o username=hogeuser,password=hogepass
(Fedoraの場合、ファイルタイプにcifsを指定してmountコマンドでマウントしますが、他のディストリビューションの場合、smbclientコマンドを使用するようです)
ワイヤシャーク等でtap1をモニタすると、ちゃんとWINSで名前解決しているのがわかります。
NBNS Name query NB Windowsサーバ名(リクエスト)
NBNS Name query response NB WindowsサーバのIPアドレス(レスポンス)
マウントできたら、Windowsと同じ感覚で共有フォルダにアクセスできます。
なお、Windowsクライアントであればホスト名指定で配下の全ての共有フォルダにアクセスできるのですが、Linuxの場合は共有フォルダを個々にマウントする必要があるようです。
解決策をご存知の方がいましたら、ご教示願いますm(__)m
最後に、sambaとnmbデーモンがブート時に起動されるよう設定しておきます。
chkconfig smb on
chkconfig --list smb
chkconfig nmb on
chkconfig --list nmb
さて次回は、PCでダウンロードした音楽ファイルを変換し、携帯(N702id)に転送する方法についてレポートします。
Comments
watanabe 2008.06.09
N系という事で携帯までLinuxとは恐れ入りました。
cifsは共有フォルダ指定をはずす方法わかりません。ソースでRetry...の部分を解析すればよいでしょうが、スタンダードな使い方は一つずつ作るべきなのでしょうね。
オヤジ 2008.06.10
コメントありがとうございます。
携帯へのアップロードは単にAAC変換したファイルをminiSDに焼いて、プレイリストを編集するだけの話です(汗
確かにNの携帯はOSがLinuxということでソースをダウンロードしてみましたが、さっぱりわかりませんでした^^;