プロデューサーや評論家、業界関係者らが、その年の優れた作品を選ぶ「掘り出しエンタメランキング」(エンターブレイン調べ)の結果が発表され、アニメ部門では、「墓場鬼太郎」(1月からフジテレビ系で放送)が1位に選ばれた。
「掘り出しエンタメランキング」はエンターブレイン発行の情報誌「オトナファミ」が実施した調査。映画、アニメ、ゲームなどのジャンルを対象に、計800人へのアンケート調査で、今回で2回目。結果は現在発売中の同誌に掲載中。
「墓場鬼太郎」は「ゲゲゲの鬼太郎」の水木しげるさんが貸本マンガで活躍していた時代に発表した作品で、昭和30年代の日本を舞台に、鬼太郎の出生の秘密などが描かれてる。猫娘のモデルとなった「寝子」役でタレントの中川翔子さんが出演するなど注目を集め、第10話の視聴率は深夜としては異例の5.8%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)を記録した。ランキングでは、「鬼太郎のダークサイドがいい」「昭和の町並みや車などが懐かしい」などの声が寄せられた。番組の編成担当の高瀬敦也さんは「いい意味での異質感が目を引いたのかも」とコメントしている。
また、記憶がデータ化され、肉体の交換が可能となった世界を舞台に、記憶喪失の少年の冒険を描くSFアニメ「カイバ」(WOWOW)が2位、3位には有川浩さんのベストセラーが原作で、言論や出版の自由が制限された近未来の図書館が舞台の「図書館戦争」(フジテレビ系)が選ばれている。【渡辺圭】
2008年10月20日