ニュースひろゆき氏に聞くニコニコ動画のこれから 「動画のiTunesに」「見通しは明るい」 (4/4)2008年12月12日 12時45分 更新
人によって思惑が違うと思うんですが、夏野さんは黒字化して会社としてまともなものにしたい、それを世界に広げたい、という分かりやすい感じなんですが、小林社長はわりと「面白いことをやりたいね」という。 ――経営をあずかる社長がそれでいいんですか!? 帳尻を合わせるのが社長の役割なんですが、帳尻をどの段階で合わせるかで、今年とか来年は合わないと思うんですが、5年後という視点で見たときに、今作ってるものがちゃんと価値を生み出しているかどうかという帳尻を合わせるために今の時点で何千万円の予算にしようと考えるのが多分小林さんの役割。 僕は「関わっていて面白いから」とかそういうことですかね。あと、ニコ動がなかったとしたら出てこなかったような面白い人がニコ動でものを作っていて、それを見て「うわこいつバカだな」と笑えるというのが。個人的な楽しみで別に会社としてどうこうって関係ないんですよね。 YouTubeだけあってニコ動がなかったとしたらアイマスMADみたいなものが流行っていたかというと、多分あんまりなかった思う。そういう意味で、ニコ動発でメジャーレーベルに行った人とか、社会にわりとどんどん出て行く人が生まれていくという構造自体が面白いので。 ヲタケンさん(全裸でさまざまなことにチャレンジする「全裸シリーズ」を投稿している人気ユーザー)、本当ドラムうまいんですよ。ヲタケンさんが全裸でドラムを叩くというのがあったんですけど、それはそれで笑えるんですけど、こっそりヲタケンさんが会社帰りにスーツでドラムを練習しているシーンっていうの動画があって、普通にスーツ着てかっこよくドラム叩いていて「この人多才だわー」と。 世間の景気がどうあれ金使うぞ――前期23億円もの最終赤字が出ていますが、ドワンゴの経営は本当に大丈夫ですか? 5年ぐらいは大丈夫じゃないですか? 現預金もありますから。今期中の単月黒字化は何とかなるのでは。 ――景気も後退しています。来年も厳しい状況が続くのでは。 いや、来年も多分いい感じな気がしますけどね。ほかの動画サイトは「日本向けに新しいことをやる」という状況じゃなくなってると思うのですが、ドワンゴはもう腹をくくってしまっているので。「世間の景気がどうあれ金使うぞ」と。 座して黒字化するのではなく積極的に黒字化に持って行くということなので。新しいことをやらざるを得ないと思うんです。新しいことって相対的な問題で、ほかの会社がやってなければちょこっとしたことでも「この会社頑張ってる」と見えるじゃないですか。 景気が悪くなってほかの会社が新しいことを何もしなくなると、すげーショボいことでも目を付けてもらえるので費用対効果が高くなる。世間の経済が悪くなるほど費用対効果が高くなるので効率はいいんじゃないかな。 このまま続けても黒字にならないから。いろんなものに手を出して当たったやつに乗るという感じになると思います。「見通しは明るい」と僕らは思ってるんですがねぇ。株主の人たちがどう思ってるのか分かりませんけど。 ――株価は上がってますよ。 ええっ。ほかの人がやらないことをやっているということが価値なんじゃないですかね。「一発当てるんじゃないかなあの人たち」と思ってもらえているのかな。 関連記事
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