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NIKKEI NET

08年世界石油需要、25年ぶり前年割れ 米エネルギー省予測

 米エネルギー省は9日、2008年の世界の石油需要(1日当たりの消費量)が25年ぶりに前年水準を下回るとの予測を発表した。石油の大消費国である米国を中心に世界経済が後退局面に入ったのが主因。09年も引き続き前年割れを予測しており、原油の先物価格の下落要因になりそうだ。

 同省が発表した短期エネルギー見通しによると、08年の世界の石油需要は1日当たり8575万バレルと、前年を5万バレル下回る。前年水準を割り込むのは、米国が戦後最長の景気後退から脱出した直後の1983年以来。米国の需要が1日当たり120万バレル落ち込むのが響いた。

 09年も米国が前年水準を20万バレル下回るなど、世界では45万バレルの前年割れを見込む。09年の世界経済の成長率見通しを1.8%から0.5%に大幅に下方修正したのが需要予測の押し下げにつながった。

 新興国では中国は08、09年と増加を続けるが、中国を除くアジアの新興・途上国の合計では09年に石油需要はマイナスに転じると見通した。(ワシントン=米山雄介) (13:14)

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