米国で心臓移植を待っていた横浜市の中澤聡太郎ちゃん(1)が日本時間11日、短すぎる生涯を閉じた。拡張型心筋症に苦しみ、5日に渡米。あと約2週間で手術が実現しそうだったのに……。悲報に驚き、ずっしり重い気持ちでいる。10日の本欄で紹介した医療費などの募金活動も停止した。
国内では、脳死判定を受けた15歳未満からの臓器提供が認められていない。脳死移植でしか助からない子どもたちは、海外での手術しか道がないのが現実だ。
内閣府が11月に発表した世論調査では、15歳未満からの臓器提供を「できるようにすべきだ」との回答が69%。日本の子どもたちの命を、外国でしか救えない現状に、多くの人がもどかしさを感じている。(中村)
毎日新聞 2008年12月14日 地方版