トキ:1歳のメス死ぬ つがいの期待むなしく 新潟・佐渡

 新潟県佐渡市で9月に試験放鳥されたトキ10羽のうち、足にけがをしているとみられていた1歳のメス1羽が死んでいるのが14日、確認された。環境省は死体を収容し、死因などを調べる。

 同省によると、14日午前10時ごろ、佐渡市中央部の林の中で、市民の男性がトキが死んでいるのを発見。駆けつけた同省佐渡自然保護官事務所の岩浅有記自然保護官が足輪から1歳のメスと確認した。半径10メートルの範囲で羽根や骨片が散乱していたという。

 今月9日の環境省の調査で、このトキは田んぼに約5時間とどまるなどの異常な行動が確認されていた。黒っぽい鳥に襲われたとの目撃情報もあり、同省は足にけがをした可能性があるとみて、捕獲しての治療も視野に行方を追っていた。

 このトキは10月下旬から市中央部の加茂湖周辺で2歳のオスと行動をともにする姿が確認されており、つがいの形成に期待が寄せられていた。【畠山哲郎】

毎日新聞 2008年12月14日 16時25分(最終更新 12月14日 16時28分)

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