ホーム > きょうの時鐘


2008年12月14日

 兼六園や近江町市場を歩いていると国際化を痛感する。台湾、韓国、欧米からの観光客でごった返すことも珍しくないからだ

石川県と各市町が外国人観光客増加に対応して道路標識などに外国語表記を増やすという。十数年前、アジアの窓口を自認する福岡市の繁華街でハングルや中国語の案内板が林立しているのを見て感心したものだが、北陸に同じ光景が来るとは想像もしなかった

外国語の看板と言えば、射水市の国道8号沿いは「一大奇観」といってもいい。ロシア語、英語、アラビア語の看板が延々と続く中古車販売場には、日本語がほとんど見あたらない。歩道を行くのもほとんどが外国人だ。ここが日本か北陸か、錯覚する

ことし5月に愛知県豊田市で起きた女子高生殺害事件で、有力情報提供者に公費で賞金が出されることになった。情報提供を呼びかけるポスターは日本語とポルトガル語の表記が並立したという。ブラジル人労働者の多い地区だったからである

一口に「国際化」といっても形は様々で猛スピードで社会を変えていく。役所の対応が後手後手にならないよう願う。


ホームへ