2008年08月28日

地球へ…スウェナ編(3)

キースの衝撃のビデオを編集し スウェナはアルテミシア放送に流した。
マザーからの希少な情報のみでミュウの存在を知っていた人類は当然うろたえ、戦慄を覚えたり 接触を避けたいと言い出す者が大多数で 中にはさほど動揺する事のない者やマザーに懐疑の念を抱く者も出てきたりと反応は様々だった。
放送し終わり一先ず重責を果たし終えたスウェナはふと 今頃キースはどうしているのだろう?と気になった。
極秘情報だが マザーの面会要請でキースと共に地下へジョミーも向かったと聞き、安否が気になり警備員の隙を見て地下へと続く階段を降りて行った。
階段を降りて行く途中ドスンという地響きが感じられたかと思うと 天井や壁が崩れ始め、丁度ホールの様な広いスペースに出たのでそこへ駆け込んだ。
(この揺れは一体?。地下で一体何が起きてるの?。キースとジョミーに一体何が!?。)
最初は揺れが少なく安全かと思われたホールも次第に揺れが強くなり天井や壁の崩れによる落下物が多くなり、落下物による噴煙で周囲が見渡せられなくなっていた。
(二人共まさか死んでしまったんじや!?。)スウェナの頭に一抹の不安がよぎった。
(私はまだキースに謝ってない。キースを機械の様に感情の無い人間だと言ってしまったけれど 彼も彼なりに苦悩しながらも判断した事を私に否定したと思われたまま別れるのは嫌!!。)
(ジョミー、あなたともこのまま別れるのも嫌!!。)
『ジョミー!!、キース!!。』
スウェナは居ても立っても居られなくなり、それまで居たホールの隅から反対側にある地下へと続く階段の入り口へと小走りに走り始めた。
その時 ガラッと音をたててスウェナの頭上に崩れてきた天井の破片が襲ってきたのだった。
その一瞬 スウェナは聞き覚えのある声を左耳のそばで聞いた様に感じ
「えっ?。」
誰かそばに居るのかと振り返ったが誰もいず、前を振り向いた矢先 拳大の瓦礫の破片がスウェナの後頭部を打ち、スウェナはその場に倒れ込んだ。
意識を無くしたスウェナの上に瓦礫が徐々に覆いかぶさっていった。


ガヤガヤとする雑踏の中でスウェナは立っているのに気づいた。
ココは…?
場所がどこかすぐに分からなかったが、目が慣れてくると正面にシン夫妻とその足元に養女のレティシアが立っているのがわかった。
(そうだ、ここは移民船乗り場…。)
「ミュウが来るというので恐ろしくて…。この子にもしもの事が有ったらと思うと。」
「ミュウは貴方方が思うような怪物ではなく、体の弱い部分を補う為感覚が鋭敏なだけで我々と同じ人間なんです。」
スウェナはシン氏にミュウの説明をしたが シン氏の不安を拭い去る事は出来なかった。
そんな時前方の受付口が賑やかになったので シン氏は妻マリアと共にチケットを取りに行く間 スウェナにレティシアを見ていて欲しいと頼んだ。
「ダールトンさん、私たちがチケットを取りに行っている間 この子をお願いします。」
「はい!。」
レティシアの肩に手を載せて答えるスウェナ。
そんな二人を後にしてシン夫妻は受付口に向かったが 妻マリアは言い知れぬ不安を感じ振り向いてはレティシアを見るのだった。
そんな母親に向かって 無邪気に手を振るレティシア。
そんな妻の様子にシン氏は訊ねた。
「どうしたんだ?。」
「何か気になるのよ…。」
妻マリアは眉を僅かに曲げながら不安そうに答えるのだった。  

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2008年08月21日

届いた♪

宅配便がきたので何?と思ったら 地球へ…完全限定生産版全巻購入者特典プレゼントのなきねずみと画集。ワーイ(^_^)v  

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2008年06月12日

地球へ…スウェナ編(2)

スウェナは酔いがさめず足元がふらつく足取りでPC迄歩くと椅子の位置を確認しながらゆっくりと座り、それからPCのメール確認スイッチを押した。
(一体誰から…?。)
訝しく思ったスウェナだったが 発信元を見て驚愕した。
「キース!!。」
(私に何のメールを送ってきたの!?。)
スウェナは怒りに震え、メールを確認しようか 消してしまおうかのせめぎ合いの末に確認ボタンを押した。
そのメールは動画だった。キースの言葉を聞きスウェナは驚きを隠しきれなかった。
その内容は SDが施行されて間もない数世紀前、科学者の調査により人間の中から僅かにテレパシーを持つ人々が発現していった事、又その発生率を把握する事は出来ず、人間の代わりにそのテレパシーを持つ種族が次の人間として大多数派となるかどうか観察が行われていた―という内容だった。
「こんな事って!?。」
「済まなかった。アルテメシアでの件は。今更謝って済むことではないと重々分かっている。だが今の私にはその言葉しか思いつかない。」
続けてキースは言った。
「ミュウの存在を認めれば マザーからの情報のみ受け入れ思考する力を行使しなくなった人間は恐れを抱き、ミュウと融合するのを拒否するだろう。
マザーもそれを認めない様設定されている。
地球に存続すべき人間をどちらか選ぶとすると人間しかいない。この事実を知る迄は私もそう思っていた。
が この事実を知った今、今迄考える事をしなかった人間に判断する道を委ねてもいいのではないか、それが出来ないのなら 人間も生きようとする力を持たなかった存在ではないかと思うようになった―。」
動画メールが終了し画面が暗くなったまま スウェナはこのメールをどう扱うべきか躊躇した。
この事実を見て 今迄マザーに頼り切ってきた人間が受け入れる事が出来るのだろうか?。
驚きの余り部屋に籠もってしまうのが関の山ではないか?。
でも何故キースは私にこのメールを送信してきたのか?。
スウェナはキースの衝撃のメールを見てから それ迄 レティシアの一件以来キースに抱いてきた憎しみの感情が薄れてきたように感じた。
このままこのメールを私の所に留まらせておく事は出来る。
でも この重大な内容を知らぬまま、無理解に依るミュウへの誤った認識と恐怖を人間に抱かせたままでいさせる事は報道に携わっている自分には出来ないという意識がスウェナの体から強く沸き上がってきた。
「この事を皆に知らせなきゃ。人間とミュウは《兄弟》だという事を!。」
「誤解からは悲劇しか生み出さないもの。レティシアの事は許せないわ。でも一個人の私怨で 人間とミュウに関わる大事な事を消し去る事は私の
使命感が許してくれない!!。」
スウェナはPCモニター左横のラックから未使用ディスクを取り出すとダビングの作業を始めた。
(レティシア、今迄あなたを失った事でクヨクヨしてたわ。でももう挫けないわ。いつの日か、あなたに会った時恥じない私でいたいから!!。)
スウェナの両目からは一筋ずつ涙が零れ落ちていった。  

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2008年06月12日

地球へ…スウェナ編(1)

薄暗い照明の付いた部屋でスウェナは1人椅子に座りテーブルに向き合う形で何時間も泣き続けていた。
テーブルの傍らにはグラスと陳列棚から持ち出してきた数本のアルコール瓶が無造作に置かれていた。
「レティシア、ご免なさい!。私のせいで!!。」
右手にストレートのウイスキーが入ったグラスを握りしめていたスウェナはそれを口に流し込むと、空いている左手でドンドンとテーブルを叩き、
「あああーっ!!!。」
と咽び泣くのだった。
何度かそれを繰り返していた時、部屋の外のドアが静かに開く音がして 恐る恐るロメオが入ってきてスウェナに言った。
「姐さん、もういい加減飲むのを止めた方がいいぜ。体が持たない。嬢ちゃんの事は不幸だったけど…。でも姐さんのこんな姿を見たら嬢ちゃんも心配…、!?。」
ロメオはスウェナの深酒を止めようと声を掛けたがふと目に入ったテーブルの上の酒瓶の一本に釘付けになった。
慌ててロメオはその一本を掴み抱えようとしたが それに気づいたスウェナがキッと目が座った状態 でロメオに襲いかかってきた。
「返してよ!。それ飲むのよ!。お酒は飲む物であってしまっておくのではないのよ。私が飲んであげる!!。」
声を荒げて言うスウェナ。
ロメオから酒瓶を奪いとろうとするスウェナの腕力はとても女のそれとは思えない力で ロメオはたじろいだが負けじと言った。
「姐さんの悲しみは分かるが、こんな姿を亡くなった嬢ちゃんが見たら喜ぶと思うんですかい?。自分を忘れて酒で紛らわすなんて姐さんらしくない…。」
「あなたに私の気持ちが分かるの!?。」
ロメオから酒瓶を奪い取ろうとしたスウェナの腕から力が抜け、スウェナはヨロヨロとソファーの上に崩れ落ちて泣き始めた。ロメオは酒瓶を大事そうに抱え、安堵した。
(フー、苦労して手に入れて隠しといた年代物のコニャックを飲まれるかとヒヤヒヤした。それにしてもよく見つけたなぁ。姐さんは顔に似合わず蟒蛇(うわばみ)だからなぁ。今度は別の場所に隠さにゃ。)
そう思いながらロメオはちらっと目線を下に向けるとスウェナはソファーに突っ伏したまま泣いていた。
ロメオが静かにドアを開けて外に出ると スウェナは部屋に1人だけになった。
いつのまにかスウェナは泣き疲れて寝てしまった。
どの位時間が経ったろうか、ふとスウェナは目が醒めた。
朝日がカーテン越しに窓から差し込んできたからだった。
「朝が来たのね…。」
力強い光を伴って登って来る太陽、それに引き替え生きる希望だったレティシアを失って脱力感と後悔の念、無力感にとらわれて力が湧いて来ない自分…。
対照的だと感じたスウェナだった。
アルコールの酔いがまだ残る、視点の定まらないスウェナだったが ふと部屋を見回して見ていつの間にかPCのメール着信ランプが点灯しているのに気づいたのだった。  

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2008年05月16日

たれ込み?

GW中行った竹宮先生の個展のことをupした書き込みにコメント有ったんで♪と思い見たら…。
これってたれ込み?。
去年アニメイトイベントで割り込みの記事見たけど ハンドル名は覚えてないし、どうやって私のブログ調べてきたか分からないが(最近 アドレス書いてないから)、読んだら削除してと言うなら 送らなきゃいいのにと言いたくなる。
当日整理券組の列を誘導してた女性、事務的で冷たい感じしたが、スタッフかと思ってた。
じゃ、勝手に列さばいてたって事?。
そんな1ファンに任せる筈ないし、信憑性怪しい。
同人誌書いてる人いたら教えて…も なんか 昔の赤狩りみたい。
人気でてる歌手のファンに こういう事する人が出てくるけど 善意か悪意か分からない。  

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2008年05月07日

賞味東京滞在5時間で帰ってきました

結局サイン会の整理券は事前に配った分で終わり、goods買って入手する甘い考えは砕けました(笑)。
3日から始まった個展だから 数日に分けて来た人や地元の人には有利。私が並び始めたのは10時30分頃で40分少したったら黒い服着た女性三人が手前路地から出てきて、良く見ると奥の一人が竹宮先生!!。
思わず左手振って兎みたいにjumpjump!。年甲斐もない。1時間半は並んだか、たち続けて腰が少し痛くなった。私の後ろを振り返ると時間経過と共に並ぶ人が増えてびっくり。
やっと中に入れて図録とポストカード購入して原画や原画〃(パソコンで原画に近く複製した一点物)を見たり。書き下ろしでも○4つ有って手が届かない〜っ。原画〃もいいお値段で「見るだけ」の世界で 中には買える人も居る…。
一階から三階まで展示してあり二回見たけど(笑)階段踊場の壁スペースにキャラのフィギュアが展示してあり 原画じゃないからいいかとデジカメでパチリ、三階から降りる時にも別キャラのフィギュアと共にメル友が先生のマネージャーに渡して飾ってくれると言ったらしい天然石が飾ってあり、あったらおしえてとメール貰ったので写真撮って教えてやりたいと思い スタッフにきいたら版権の関係でだめと言われ…。
こっちの方先ににきづいて写真とれば良かった。石だけでも写真撮りたかったけど撮れなくて残念とそれダシにして 竹宮先生先生に話してみたり。早口でわからなかったかもしれないけど 竹宮先生綺麗だった!。
帰りの浅間で 主人公演じた声優のブログ見たら 前日に他のキャスト連れて個展に来ていて、明日もなにかする〜みたいなこと書いてあったんで ライブにきた白いシャツに黒ベスト着た、素人じゃないようなそれっぽい出で立ちの人が現れた時があったんで もしや!と 分かったら話せたかもしれないのに惜しい事を!。  

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2008年05月06日

只今並び中

只今東京の某所で 竹宮先生の個展で並び中。画集等買ってからでないとサイン会整理券手に入れらないけど チラッと整理券ないとスタッフの声が。えっ?。goods買う列が進まないのに…。  

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2008年02月20日

ホワイトデー

キースは先にマツカを自分の部屋に入れ、周囲に誰も居ないのを確認してから鍵をかけた。
「頼んでおいた物は用意してあるのか?。」
キースは冷たい口調でマツカに言った。
「は、はい。持って来ました。」
持って来た物をマツカはキースに差し出した。
キースは机の上にある細い長い紐を持ちいい放った。
「上着とシャツを脱げ!!。ハンガースタンドに両手を回して立て!!。」
「は、はい、キース君。」
マツカはビクビクした口調で答え、上着とシャツを脱ぎ 言われたとうりにした。
チッ、と言う顔をしてキースは手にした細い紐でマツカの手を縛った。それからキースはマツカの姿を見てから嫌々な顔付きでマツカが持って来た物を手にした。
それは しっかりとした作りの革の握り手のある白い鞭だった。
キースはそれを軽く床に打つ練習をしてから 口ごもりながら言った。
「 この間の お前が作った…。」
そこまで言ってキースは自分でも恥ずかしくなり顔を少し赤らめながら
「チョコは美味しかった…。」
そこまで言ってキースは マツカに顔を見られたくないと顔をそむけた。
(!!。)
マツカは キースにチョコを誉められて嬉しさの余り顔を綻ばせた。
が、それがキースには尺に触ったらしかった。
「お前はチョコを誉められて そんなに嬉しいのか!?。」
「私が男からチョコを貰って嬉しがると思ってるのか!?。そんな趣味はない!!。」
「料理なんて女 子供のする事だ。男がやる事ではない!!。」
キースは目の前のマツカの白い背中に鞭を降り下ろしていった。
ビシッ バシッ
マツカの背中に鞭の跡が痛々しくついていった。
「!!。」
その度にマツカの顔に苦痛の色が浮かんだ。だがそのうち もう一つの感情が彼の体に湧いてくるのだった。
(キース君が僕の背中を鞭で打ってくれてる。痛いけど幸せを感じる。ずっとこのままキース君に鞭打たれていたい。)
「今年だけだぞ。来年も又チョコなぞ渡したら鞭だけでは済まないぞ!!。」
そう言ってキースは又鞭をマツカの背中に下ろした。
「 オ、オーギュ!!。」
マツカは恍惚とした顔である人物の名前を口走ってしまった。それを聞いたキースは
「誰だ、オーギュと言う奴は!?。私が知ってる男か!?。どこのどいつだ、言えっ!!。」
「言えません、言いません。」
マツカはしまったと言う顔を一瞬したが その顔に笑みを浮かべ言った。
「 もっと僕を打って キース!!。」
そんなキースの部屋の外に何やら人影が…。
「聞こえます?。 」何かを期待しながら聞くフィシス
「いいや 」「もっとつまみを回せ。」と目をぎらつかせながらブルー。
「無理でんがな、マスターに叱られてしまうがな。」とボヤクマザー2号。
そんな三人(?)を飽きれ顔で只一人「もうやめよ〜よ。プライバシーの侵害で訴えられるよ。」
と言うジョミーが居た。
※これは原作 竹宮恵子 「地球へ…」を原典とし、ファンディスク収録の「シャングリラ学園」から発想を膨らませた話で 原作とは一切関係はありません。
尚、興味を抱いた方は原作を読みDVDを見てFDを聞いて大いに弾けて笑って下さい。  

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2008年01月25日

地球へ…リオ編(3)

リオの枕元にある医療器具のデータをみる看護士や 他の看護士に投薬の指示を出す医師の姿を見てスウェナはホッとするものを感じ、何故か涙がハラハラと両目から流れ落ちてくるのに戸惑いながら言った。
「何で出てくるのかしら。…。」
「スウェナ…。」
「どうしてかしら。涙が止まらない。子供じゃないのに。」
クスッと笑いながら涙を拭いたスウェナだったが リオの言葉に気付きリオのベッドに駆け寄った。
「リオ、貴方 喋れるようになったの!?。」
「えっ?。」
リオは目覚めてから自分が声を出しているのに気付かなかった。今までテレパシーで会話をしていたので 自分の声がどんなものかわからなかったからだ。
テレパシーと同様に何の苦も無く言葉を発していて抵抗も感じなかった。
「喋っている…。」
「ええ、リオ そうよ。貴方は話せるようになったのよ。!!。でも 何故?。」
スウェナは 今まで話せなかったリオが話せる様に なった事に喜びと共に驚きを隠す事が出来なかった。
「もしかしたら…。」
リオはそう言いながら右手で自分の喉を触ろうとしたが激痛を感じた。見ると右手にはグルグルと包帯が巻かれていた。
スウェナが言った
「右手の神経が切れていて 治るのに時間がかかるそうよ。」
「暗闇の中で ジョミーに会った。」
「ジョミーに?。」
「今まどありがとう―と。自分の為に生きて欲しいと僕の首を優しく包んで それから消えて行ってしまった…。」
「ジョミーが?。」
リオはスウェナの言葉に頷くと両目から温かい涙が頬を伝い落ちてくるのを感じたがそれを止める事が出来ず、それはおえつになり涙が溢れ落ちて行くのだった。
「リオ…。」
スウェナはそんなリオを見て それ以上声をかける事が出来なかった。  

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2008年01月25日

地球へ…リオ編(2)

(ジョミー 待って下さい!!。)
リオは叫んだが 暗闇に消えたジョミーは再びその姿を現さなかった。
リオは叫ぶのを止め、辺りが静寂に包まれたかと思った時 目の前に薄明るい光が差してくるのを感じ 目をしばたたせた。
「…ジョミー…。」
暗闇かと思われた視界にはそのうち白い壁と 徐々に自分をじっと見つめるスウェナの顔が見えてきた。
「ここ…は?」
リオは今何があったのか分からなかった。自分が今どこに居るのかも。
平らな物の上にいるのは分かったが。
リオの声にハッとした顔でスウェナは両目に流れていた涙を右手で拭うとスッと立ち上がり、叫びながらリオの視界左側へ小走りに歩いていった。
「ドクター、ドクター!!来て下さい!!。リオが目を覚ましました!!」
スウェナの言葉にリオは今自分が病院のベッドの上にいるのに気付いた。
リオは足を動かそうとしたが感覚がない。足が動かない。
(?)
スウェナがリオの視界の左から消えてから数分後 スウェナが走っていった方向が俄かに騒がしくなり、そのうちスウェナとともに一名の医師と 医療器具類を載せた台車を押して看護士たちがリオのベッドの側に駆け付けてきた。
「本当なのか?」
上擦った声でスウェナに向かって医師はそう言いながら歩いてきたが ベッドの上で目を開けているリオの姿を見て アングリと口を開けて驚いた口調で言った。
「…信じられん…。奇跡だ。」
医師は独り言のように呟いたが ハッと我に返り自分の隣で同様にボーッとリオを見ていた一人の看護士に指示を出した。
「君、クランケの脈と血圧を見て!。」
「ハ、ハイ!!。」
医師の声に看護士も我に返り リオの脈と血圧等を測り始めたのだった。  

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2008年01月13日

地球へ…リオ編(1)

(ジョミー、貴方を助けに行きます!!。)
そう心に強く思い 崩れていく地球中心部に続く回廊を降りていったリオだったが、途中頭上からの落盤の下敷になりそうだった少女を助けようとして自らがその下敷になってしまった。「キャー!!」
(僕はミューだから大丈夫。早く逃げて。)
リオは人間の少女に聞こえるか分からないがテレパシーで返答し地上に続く道を指差した。
少女は躊躇していたが
「ごめんなさい!!。」
その両目に涙を浮かべながら地上に続く階段へと上っていった。
(ジョミー、貴方を助けに行けず済みません…。)
頭に激痛を感じ頬を伝わる血の感触を感じながらリオは心の中でジョミーに詫びながら静かに目を閉じ やがて意識が薄れていくのを感じた。
どの位時間が経ったのだろうか、何も聞こえない 何も見えないと思われた暗闇の中にリオは薄ぼんやりと微かな光を感じゆっくりと目を開けた。
その時聞き覚のある声が自分を呼んでいるように感じた。
「ジョミー?」
薄ぼんやりとした光はいつしかリオの見覚えのある顔のイメージになっていた。穏やかな笑みを浮かべたジョミーの顔だった。
(済みません、貴方を助けに行かれず…。)
「いいんだ、リオ。君は今まで自分の事ではなく僕の為に尽してくれた。ありがとう。今度はリオ、君自身の為に生きてくれ。」
ジョミーのイメージ体は優しく両手の甲でリオの首を包む様にしながら言ったのだった。
(僕自身の…?。)
リオはジョミーの言う意味が分からず反芻した。
ジョミーはゆっくりと首を上下に動かして頷くと言った。
「そう、君を待っている人の為に。」
(僕を待っている人の為に…?。)
不思議そうな顔をしているリオを見てジョミーは優しく微笑むとリオの首から両手を離してリオのそばから離れて行った。
(待って!!。)
離れて行くジョミーの手を取ろうとリオは手をさしのべたが届かず 次第にジョミーとの距離は離れていきやがて暗闇の中に消えていった。
(ジョミー!!。)▼
(ジョミー 待って下さい!!。)
リオはジョミーの消えていった暗闇に手をさし伸ばし叫んだがその叫び声は響くだけだった。  

Posted by ブランフェムト at 00:20Comments(1)地球へ・・・ロード

2008年01月02日

中々うまく描けない

地球友関係用に年賀状イラスト描いたけど 学生時代以来
ン十年ぶりでイメージ通りに描けない。通販チラシや設
定資料集見ながら3回位描いたけど 満足行く出来ではな
く…。4回目に人物に色鉛筆で色塗りして文字はコピック
、背景はマジェールという色々な色混じったクレヨン?み
たいなので塗り。 それで数時間かかり。年賀状二枚にプ
リントするのに 片方の宛名が左端に小さくプリントして
しまい三枚程駄目になり、何で!!と叫び。した覚えない
のに いつの間にか用紙設定が葉書以外でプリント設定が
左端になっていた。先に書いた一枚は普通だったのに…
。数日前にプリントしたのも 「作業中」と表示しても
宛名がプリント去れなくてシーン。再びプリントと押して
も同じだったりやっとプリント或いは先にプリントした宛
先を又プリントしてたり(次の宛名表示してるのに関わら
ず)してここ数年年賀状プリントしてする時は不具合起き
てイライラする。年二回だけしか使わないから 調子悪い
のわからないのかも?。インターネットウイルスで プリ
ンタードライバーを消してるのか?と思うけど…。  

Posted by ブランフェムト at 14:45Comments(0)地球へ・・・ロード

2007年12月03日

掲示板溜る一方

TV掲示板未読がたまり約5ヶ月分通して読んでない。より抜きで見てるけど、そうこうしてるうち カキコ仲間のブログみ始めたからそっちチェックも忙しくなり…。  

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2007年11月22日

XDAY番外編

ブルーは青の間で件の少年がジャンプに使った靴を見せて貰っていた。少年いはく、
「眼鏡のオバサンが貸してくれた。このボタン押すと高く飛べるって。何かの時に役にたつだろうって。」しげしげとブルーは厚底の 一見普通の靴と変わりないような靴を見ながら
「まるで蛙の玩具みたいだな。これを押すとジャンプするなんて。変な物が好きなダン・マイルドとかゆーアストロノーツが作ったんじゃないだろうな…。」
そうブルーはいぶかしく見てて有る事を思い付いた。「いや、待てよ。これが有ったら ナスカ高原の女湯を苦労してみなずに済んだかも…。」
この間の女湯覗きはゼルがいた為失敗に終わったが、今度は成功するかも…!?と取らぬ狸の皮算用ならぬ覗き算用を確信して喜びにうち震えた矢先、その夢はある声でうち消された。
「ソルジャー、何か良からぬ事をお考えでは?。」
「!?。」(ギクリ)
いつの間にかおヤエさんが青の間に入ってるのに ブルーは妄想の喜びにうち震えて全く気付かずにいたのだった。
「嫌、そんな事はな、ない。」
がその声は動揺し震えていた。
「ならよろしいけど。もし良からぬ事をお考えなら 例えソルジャーといえど許しませんよ。」
おヤエさんは左手で眼鏡のつるを持つとブルーに向かってそう言った。思わずブルーは緊張してしまった。「あら、ここにいたんですか。S君。」
おヤエさんが少年に気付き話しかけたのでブルーの緊張は少しばかりほぐれた。「お母様とお兄様が捜してましたよ。」
「おヤエさん。」
「お兄様が抜けがけしたと怒ってらしたから謝らないといけないですよ。」
それを聞いて少年はあっという顔付きで可愛く舌を出し言った。
「お母さんとお兄ちゃんにブルーのサイン貰ったと見せびらかすんだ。」
おヤエさんは少年の手を取り青の間を後にして歩き始めた。少年は少し歩き始めてから足を止めて振り返り
「又来るねーっ、ブルー!!。」
と元気に手を降って別れの挨拶。ブルーも手を振って答えた。
(これで静かになる。女は怖い。でも僕のフィシスは違う。)
ブルーがそう思った時 おヤエさんの足が止まりブルーの方を振りかえりこう言った。
「それはどうかしら?。」
「それはどういう意味!?。」
ブルーはおヤエさんに尋ねたが、
「それは御自分で確認された方がよろしいかと。」
そう言ったおヤエさんの右目がキラッと光った。
「待って!!。」
きびすをかえし 少年と再び歩き始めたおヤエさんの後をブルーが追おうとしたが足が動かない。ブルーが足元を見ると マントに 足に絡み付く女性達の姿が!!。
「行かないで…。」「フィシスのところには行かないで。」
口々にそう言ってるのが聞え ブルーは思わず叫んでしまった。
「ウワーッ!!。」
「おヤエさん、こいつらをなんとかしてくれぇ―っ!!。」
しかし ブルーの叫びは彼女には届かず ブルーの悲鳴が青の間に響くだけであった。
END
作 青空柳 留理瀬 原典 竹宮 恵子「地球(テラ)へ…
この後 リオとスウェナの話も書きます。但しこの1連と後の作品は、 原典と同原作者の他作品とは関係ない、今作と同様のオリジナルストーリーです。  

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2007年11月18日

目覚めの日XDAY関西バージョン

第3話
それはガヤガヤと騒がしく、途切れ途切れに話声が聞こえてきた。
「ブルー様がやっとお目覚めになられたわ。キャー こっちみてるわ!!。」
「あの子供、何!?。私達のジョミーをのしてくれて!?。」
「あの子供の代わりにブルー様の側に行きたいハートハート。」※←ハートマークがあると想像して下さい。
キャーキャー ギャーギャー 黄色い声が喜びの波と怒りの波と一緒に押し寄せて来る感じがした。それも女性の―。
ジョミーの怒りの赤いオーラも怖かったが、女性のみのネットリとした感情体にブルーは恐怖感を覚えた。
「ブルー、イラスト描いて頂戴ハート。」※←ハートマーク想像願います。
先程の少年はそんなブルーに気付かず、ルンルン気分でブルーにスケッチブックを開くとイラストをねだった。
「それは原作者の竹宮先生に頼んでね。」
でもその言葉は少年の耳には届かない。少年は目の前に憧れのソルジャーブルーがいるので気分が舞い上がっていて聞こえない。
「うんハートハート。」※←重ねて想像願います。
仕方なくブルーは開かれたスケッチブックに「ソルジャーブルー」とだけサインしてスケッチブックを閉じると少年に返した。少年はサインを確認すると瞳を輝かせてスケッチブックを又大事そうに抱えブルーの側を離れようとしなかった。そんな少年を見てから チラッとブルーはネットリとした、段々とこちらに接近してきている渦を巻き近寄ってくる気配をかもしだしている感情体の方を見て思うのだった。
(又寝たフリしてよか。)―と。
END  

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2007年11月18日

目覚めの日XDAY関西バージョン

第2話
どうすればジョミーの怒りを収められるかブルーが焦りながら思っていた時、ジョミーとブルーはツンツンと足元をつつかれた感触に気付き下を向いた。
そこには黒髪の4、5歳かと思われるあどけない顔立ちの少年がブ厚いスケッチブックを大事そうに抱えて立っていたのだった。
「あのね、」
少年ははにかみながら二人に言うと
キッとした顔付きで言うのだった。
「ブルーをイジメル人は僕が許さない!!。」
少年はその体に似合わない跳躍力(靴にバネが仕込んであるかと思える)でジョミーの頭上まで飛び上がると持っていた分厚いスケッチブックでジョミーの脳天に目一杯のバッシングを食らわせた。
「!?。」
思わぬ攻撃にジョミーは床に倒れこみ、床にはいつくばり容易に立ち上がれなくなってしまった。
「ブルーをイジメル人は僕が許さない!!。又イジメられたら助けに来るからね!!。」
ジョミーに一発食らわして彼が撃沈したのを確認した少年はブルーに振り向きニコッと無邪気な笑顔でブルーに言うのだった。
「あ、あんがとさん。」
ブルーはひきつって礼を言うが、冷や汗を感じた矢先 少年のはるか背後に何やら怪しい気配を感じ擬視するのだった。
第3話に続く  

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2007年11月17日

目覚めの日XDAY関西バージョン

第1話
ソルジャーブルーが寝ている青の間にジョミーは来、ベッドの横に座り込む。
(又来てしまったよ。)
「地球へ行かず ナスカで暮らしたいと言う若者達の意見も分かる。長老達の 地球へ行きたいと言う要望もわかるが どちらも立てるわけにはいかない。ブルーならどうするか、いいアドバイスが貰えるかと毎日来てしまうんだ…。」
そう言うとジョミーはフッと溜め息を漏らした。そんな時、ジョミーの頭上から大きな声がした。
「ファーァ〜」
「!?」
ジョミーが声のした方向を見ると ベッドの上に起き上がり両手を伸ばしながら背伸びをしているブルーの姿が!!。
「あー良く寝たでぇっ。ジョミー来てたんか。そういやぁ 毎日来て何やらブツブツ言っておったなぁ。聞こえたでぇ。あれ、一人事か?。若いのに もう呆け来たかと寝ながら聞いてたで。」
「!!!!」
それを聞いてジョミーは スックと立ち上がりブルーをキッと見据えた。
「どうしたん?。」
キッとブルーを見据えるジョミーのその目はメラメラと炎が燃え盛る様な勢いだった。
「僕が 若者達のナスカに居たい、長老達の地球へ行きたいの板挟みになって相談したくて来てる時狸寝入りして聞いてただとお!?。」
「あ、あ、ま そうなるなぁ。」
言葉を濁すブルー。
「よくも ノーノーと10数年も寝てくれて!!。」
「ならいっそ、もう起き上がれない様 深淵の眠りに落としてやろか!?。」
「ジ、ジョミー 、落ち着いて。話せば分かるって。」
「話せば分かる 、だとぉ!?。」
赤いオーラを全身にまとい゛発光体化゛したジョミーにたじろぐブルーだった。
第2話に続く  

Posted by ブランフェムト at 10:51Comments(0)地球へ・・・ロード

2007年11月16日

サイドストーリー下書

昨日地球へ…目覚めの日XDAYサイドストーリー 名付けて関西バージョン編の下書を書き 清書?を今日した。これを3回に分けてブログにアップするつもり。←指痛くなるか?。目疲れるか??。リオとスウェナのサイドストーリーも書かなきゃ…。目覚めの日XDAY関西バージョン書くのはセクションパットで一枚半位使ったが、リオとスウェナバージョンには何枚使うか?。本編にはリオとスウェナしかでないが、中間に番外編?として二人が新婚旅行に行く経緯をシャングリラの仲間が絡む(笑)シーンもおり混ぜるからキャスト増える(苦笑い)。時間どの位かかるか?。  

Posted by ブランフェムト at 13:17Comments(0)地球へ・・・ロード

2007年11月02日

外れたわ

応援掲示板見たら一命当選者名乗り有り、て事は私外れ決定か…。  
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Posted by ブランフェムト at 12:25Comments(0)地球へ・・・ロード

2007年10月31日

外れたかな…

28日応募締め切りの「地球へ…」10時間上映会?イベントに応募、29日から当選者に当選メール(200名。お弁当付き←何だろう?? )が届くらしいが 一行に届く気配無し…。向こうの送信メアドきいて指定受信に入れたのに…。応援掲示板でもまだ当選された方居ないみたい。夏のイベントより狭い門なのか?。昨日セブン&アイでテラヘ…4巻注文しようとしたら予約受付終了の文字が。なぬ
―っ!?。まだ受付間に合うとタカくくってたの甘かった。
  

Posted by ブランフェムト at 21:18Comments(0)地球へ・・・ロード