【コラム】　ステーキからデザートまで食用ワニ肉、その実力とは

最近、静岡県で食用ワニの養殖が行われているというニュースを見た。ワ、ワニ？　なんでまた、ワニの養殖なんて始めたんですか？

「卵を産まなくなったニワトリが、そのまま廃棄されているのがもったいないなと思ったのが始まりなんです。それでニワトリをエサにして養殖もできそうな生き物ということで、ワニに目をつけました」（小池ワニ総本舗・小池勝弘さん）

というわけで、日本初の食肉用ワニ養殖事業に乗り出した小池さん。実際に養殖を始めると、数多くの利点に気づいたそう。

「ワニはものすごく生命力が強くて、病気になっても、体内で抗生物質を作り出して治しちゃう。エサやりも週に２回程度で、飼育に手間がかからないんです」（同）

この養殖場で育てられているイリエワニとシャムワニは、ワニ皮としても高級で、肉と皮の両方の売り上げが見込めるのだとか。飼育が簡単で身も皮も利用できるとは、ありげーたい話ですねえ。今年８月に開かれた「第１回ワニ食を考える会」（主催・全日本ワニ料理研究会）では、研究会特別顧問の片山さつき衆議院議員もワニ料理に舌鼓を打ったとか。おいしいのだろうか…。

そこで、実際にワニ料理を味わってみました。テーブルにずらっと並べられたのは、レバーのパティ、タンスモークなどオードブル、刺身、寿司、しっぽのステーキ、そしてぜんざいなどのデザートまで！

「肉質の繊維がキメ細やかで柔らかい頬肉や、脂の味が上品なタンの部分は本当においしいですよ。身は高たんぱく、低カロリー、コラーゲン、ＤＨＡ（ドコサヘキサエン酸）も豊富で、体にイイとされている成分が多いんです。まさに未来の食肉だと思いますね」（全日本ワニ料理研究会会長・中村シェフ）

頬肉の刺し身を食べてみると…ヒラメの刺身のような、淡白ながらしっかりとした味わい。タンの寿司は肉が口の中でとろけて消える！　これは今までにない、初めての味だ。牛・豚・鶏・ワニ…そんな時代がいつか来るかも？
（R25編集部）

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※コラムの内容は、フリーマガジンＲ２５から一部抜粋したものです

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