ながさき新着ニュース(12日PM 10:55)
|
長崎新聞
|

|
佐世保・辻産業が会社更生法申請 九州で過去8番目の大型倒産
舶用機械メーカー、辻産業(佐世保市、辻恒充社長)が十二日、東京地裁に会社更生法の適用を申請、経営破たんした。地裁は同日保全管理命令を出した。負債総額は七百四十一億円。九州地区の倒産としては過去八番目で今年最大。県内では過去二番目。
従業員約百五十人の雇用と事業は継続。本社の舶用事業部門については大島造船所(西海市)がスポンサーに名乗りを上げている。辻産業の四子会社も同日、同法の適用を申請。五社の負債総額は計七百五十八億三百万円。
辻昌宏会長らは同日、佐世保市内で会見し、「万感の思いを込めお詫びしたい」と深々と頭を下げた。
同社は二〇〇二年から中国に進出。〇六年には造船業も始め、現在、中国国内に別の造船所を建設中。欧州の船会社から三万トン級ばら積み船などを仮契約を含め計六十七隻約三千億円分受注するなど海運需要の世界的高まりで事業を拡大。〇八年五月期には過去最高となる約二百八十五億円の売上高を計上していた。
だが、「米国発の世界的な金融危機で資金繰りが急激に悪化」(辻会長)。さらに新造船所への資本参加を要請中だった企業が契約直前で撤退。破たんの引き金になった。
金融機関による債権放棄や事業の縮小による私的整理も模索したが、雇用を守り、事業を継続するには「会社更生法適用申請が最善と考えた」(辻会長)。
辻会長と辻社長は同日付で退任。辻会長は佐世保商工会議所会頭や松浦鉄道社長などの要職も近く退任する考えを示した。
保全管理人の小杉丈夫弁護士は「全力を尽くし業務に当たりたい。今月中の(更生手続きの)開始決定を目指す」とし、大島造船所の小林正宜副会長に保全管理人補佐を依頼したことを明らかにした。
辻産業の債権者は約七百社で十七日に佐世保市内で債権者集会を開く。
|

|

|
「龍〜なが」アクセスランキング
|

|
|