110. XCacheでパフォーマンス向上今回はいくつかあるPHPのアクセラレータの中でも、最近有望視されている(?)ひとつである、XCache(http://xcache.lighttpd.net/)について紹介したいと思います。 PHPのアクセラレータとは、PHPのバイトコードをキャッシュし、コンパイルにかかる時間を減らし、プログラムの速度を向上させることができるものです。 サーバにアクセラレータを組み込むだけで、プログラムを特に変更することなく、簡単にPHPスクリプトのパフォーマンスをあげることが可能です。 今回は、APC、eAccelerator、等々いくつかあるアクセラレータの中のひとつXCacheのインストールについて紹介したいと思います。尚、試してみた環境はCentOS5、PHP 5.1.6、XCache 1.2.2となっています。 それでは、早速インストールを行っていきしょう。 まずは、ソースコードをダウンロードし、解凍します。 今回使用するのは、2007年12月29日にリリースされた最新バージョンXCache 1.2.2となります。
つづいて、phpizeとconfigure。
そして、make、make install
上記でインストールは完了です。make install後にインストール先が表示されますので、こちらを下記の設定ファイルに設定します。(今回環境では、 /usr/lib/php/modules/xcache.soにインストール) あとは、php.iniへXCache用の設定を追加します。ダウンロードしたソースの中に「xcache.ini」という、見本ファイルがあるのでこちらを参考に設定します。 今回は、php.dディレクトリにxcache.iniとしてコピーしました。
あとは、インストールしたサーバの環境に合わせて、xcache.iniを変更します。今回は以下の部分を変更しました。
最後に、apacheを再起動し、XCacheを有効に。phpinfo()で確認してみましょう。 ※phpinfo()の結果 実際に適当なアプリでアクセラレータを使用しない場合とのパフォーマンスを比較してみました。テストにはapacheに付属しているベンチマークプログラム、abを使用し、接続数1000、同時接続数10で計測しました。
Requests per secondの値で比べてみると、11.54 → 25.94 と大幅に早くなっているのが分かります。 また、XCacheには管理者用ページも付属しており、XCacheの設定やキャッシュの状況がwebブラウザから確認することができます。 ダウンロードしたソースの中のadminディレクトリをドキュメントルート以下にコピーします。 そして、php.ini(今回はxcache.ini)の[xcache.admin]部分でユーザ・パスワードを設定します。
あとは、apacheを再起動し、ブラウザでadminにアクセスすれば、管理画面が表示されます。 ※管理画面 アクセスの多いサイトや処理が重いと感じるなど、パフォーマンスにお困りの方は是非試してみる価値はあると思いますので、利用してみてください。 (アシアル 中川善樹)
この記事は、アシアルが運営するPHP開発者のためのポータル&コミュニティサイト「PHPプロ!」で毎週配信しているPHP・TIPSメーリングリストを再録したものです。 キーワード
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