【エルサレム=村上伸一】11日付のイスラエルの有力紙ハアレツは、米国のオバマ次期政権がイスラエルに対し、イランの核攻撃に対抗するため、米が核兵器で報復する「核の傘」を提供する意向だと報じた。イスラエルは米の「同盟国」を自負しているが、日米安保のような条約はなく、イスラム諸国からの脅威に軍が独自に対処する方針を堅持している。「核の傘」を受け入れれば、方針の転換を意味する。
同紙によると、「核の傘」の提供はイランの核兵器保有を前提にしている可能性があるとして、保有を阻止するための軍事攻撃まで視野に入れているイスラエル政府内からは反対の声が出ている。