テレビ番組制作会社「ジャンプコーポレーション」(東京都港区)が「虚偽の内容の番組を制作した」と東京新聞に報じられて名誉を傷付けられたとして、発行元の中日新聞社(名古屋市)に約2370万円の賠償を求めた訴訟で、東京地裁(笠井勝彦裁判長)は12日、275万円の支払いを命じた。
問題となったのは、捏造(ねつぞう)発覚で番組が打ち切られた関西テレビ制作の「発掘!あるある大事典2」を巡る記事。東京新聞は07年1月31日の1面記事などで、ジャンプ社が制作にかかわった回の放送でも「虚偽とみられる情報を流していた」と報じ、「超悪玉コレステロールの有無は手のひらを見れば分かる」との番組内容は虚偽だと指摘した。
笠井裁判長は「医学界には手のひらで判定する方法は有効との見解があり、虚偽の情報とは言えない。1人の医師の意見のみを根拠に報道しており、十分な取材ではなかった」と認定した。【銭場裕司】
▽深田実・東京新聞編集局次長の話 判決には承服しがたい部分もあり、検討した上で対応を決めたい。
毎日新聞 2008年12月12日 22時37分
| 12月12日 | 中日新聞社:「あるある」番組巡る記事に賠償命令 |