県は12日、07年度「活断層の位置情報の整備に関する調査研究」の調査結果を公表し、熊野市から和歌山県新宮市にかけて、新たな活断層が存在する可能性を示す地形が発見されたと発表した。もし活断層があれば、この地域でマグニチュード7以上の直下型地震が発生する可能性があるという。
県などによると、1万分の1の航空写真を用いた地形調査をしたところ、活断層の影響を受けたとみられる隆起が海岸線に並ぶ形で約20キロ断続的にあったという。
名古屋大学大学院の鈴木康弘教授(変動地形学)は「(この地形変化は)90%以上活断層によるもの。もしこの地域に活断層が存在するなら、東南海地震のメカニズムを解明する手がかりになる」と話した。県などは来年度以降、現地測量やボーリングなどの調査で、さらに調べる方針。【福泉亮】
〔三重版〕
毎日新聞 2008年12月13日 地方版