大和市は12日、市立病院(五十嵐俊久病院長)の小児科で17日から、新たな入院患者受け入れを休止すると発表した。小児科医が退職するためで、先月の分娩(ぶんべん)の新規予約受け付け休止に続き、地方や特定の診療科で深刻化する医師不足が露呈した形だ。
市立病院によると、来月1日付で小児科医が1人退職するため、入院(ベッド数24床)の新規受け入れが困難になると判断。急きょ休止を決めたと説明している。再開は早くても来春の見通し。
一方で、いま入院中の子どもたちは退院まで治療を続け、外来診療もこれまで通り続ける。
市は9月1日、WHO(世界保健機関)提唱の「健康都市連合」に加盟したばかり。その直後の先月、産科医1人が開業を理由に来春退職するため産科医2人体制では不可能として、分娩新規受け付けを休止していた。
厚生労働省の調査によると、県内で周産期医療に関わる病院勤務医は減少が続いている。06年度までの10年間で、産科・産婦人科は435人が363人に大幅減。小児科は496人が428人に、外科医も996人から839人に落ち込んでいる。【長真一、五味香織】
毎日新聞 2008年12月13日 地方版