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大阪ひき逃げ:吉田容疑者を殺人罪などで起訴 地検

 大阪市北区で会社員の鈴木源太郎さん(30)が車にはねられ、約3キロ引きずられて死亡した事件で、大阪地検は26日、住所不定、ホスト、吉田圭吾容疑者(22)を殺人と自動車運転過失傷害、道路交通法違反(ひき逃げ、無免許)の四つの罪で大阪地裁に起訴した。逮捕直後は「人を引きずったまま逃げれば、死ぬことは分かっていた」と供述していたが、「死ぬとは思っていなかった」と現在は殺意を否認しているという。

 吉田被告は事件前に大阪市都島区のキャバクラなど3軒で酒を飲んでいたが、逃亡したため事件時のアルコール濃度が判明せず、飲酒運転での立件は見送った。大阪府警は逮捕後、道交法違反(ひき逃げ)容疑で追送検しており、同罪でも起訴された。

 起訴状などによると、吉田被告は10月21日午前4時20分ごろ、北区梅田1のJR大阪駅前交差点で、無免許で車を運転し、徒歩で横断中の鈴木さんを時速約10キロではね、救護措置を取らずに逃走。車の底部で鈴木さんを引きずっていると認識しながら、殺意を持って約2.9キロ離れた大阪市福島区の路上まで走行し、殺害した。

 府警の調べに、吉田被告は「無免許で飲酒運転し、(詐欺事件で)有罪判決を受けて執行猶予中だったので逃げた」と供述。ひき逃げ現場から遺体放置現場まで19カ所の信号機を通過したが、一度も止まらなかったという。

 ひき逃げ車両は、吉田被告が事件時に勤務していた建築会社の社長名義で、府警は同社が吉田被告の無免許運転を把握していたかどうかについても慎重に調べている。【久木田照子】

毎日新聞 2008年11月26日 20時33分(最終更新 11月27日 2時58分)

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